里山保育

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10月27日(土)~11月4日(日)まで、NKH教育では、
毎日がスペシャル番組と称して、特集番組が目白押しです。
http://www.nhk.or.jp/fair2007/special.html

その中で昨夜は、「里山保育が子どもを変える」を見たのですが、
http://www.nhk.or.jp/etv21c/backnum/index.html
これはとても考えさせられる、優れた番組だったと思います。

あまりにも管理されすぎる、現代の子どもたちを訝って、
自然の中で自由に泥んこ遊びをさせたいと思う人は多いのですが、
実際にそうした里山保育をしようとすれば、危険だ不衛生だと、
まず保護者の大反対を受けてしまうのが通常でしょう。

ところが番組で紹介した、千葉県の私立木更津社会館保育園では、
年間60日間を、市街地周辺の里山で過ごさせているのです。
古い民家を手入れした保育園の別館で、子どもは好き勝手に遊び、
保育士はよほどのことでないと口出しをしない。

そうすると子どもたちは、喧嘩したり怪我したりしながらも、
やがて仲間同士が仲良くあそべるように、自分たちで工夫する。
やんちゃで仲間はずれだった子も、仲良くできるようになり、
気弱で泣いていた子が、土手から落ちても笑って上がってくる。

そんな子どもたちの変化が、ほんのわずかな大人の手助けだけで、
自然と身に付いてくるのが、ほほえましいくらいにわかるのです。
その活き活きとしてきた笑顔の変化に、親が驚いているのです。

何年か前に、まみあなが活発に活動していた頃にも、
里山保育の話は何度か発案されたのですが、何かあったらどうする?
と問いただされて、誰もそれ以上は進められなかったのを見ています。
それがこんな形で実現されていることを知って、ちょっと嬉しい。

自然を離れて生きることが、人を幸せにするはずがないことは、
自然農をする人ばかりでなく、多くの人が知っていることでしょう。
特に感性を育てる大切な5歳前後の時期に、裸で泥んこになって遊ぶ、
そうした皮膚感覚から、人は大切なものを育んでいくのだと思うのです。