「パイレーツ・オブ・カリビアン」 1,2,3,!

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いや~、これこそすばらしい、大人の冒険エンターテイメントですねー!
実は第一作の「呪われた海賊たち」を、最初のロードショーで見たときは、
それほど面白いとは思えなかったので、いったん興味が失せてしまい、
第二作「デッドマンズチェスト」は、見に行かないままでいたのです。

ところが先週テレビで第一作をやっているのを見たら、これが面白かった!
どうやらこの作品全体に漂っている遊び心が、言葉の壁でわからなくって、
テレビでは吹き替えだったので、わかってしまうと面白かった!ってことかな♪
ジャック・スパロウが、自分の船ブラック・パールを取りもどそうとするとき、
「あんたにとって、ブラック・パールとは何か?」と聞かれて、
「自由だ!」と答える、これがこの物語のすべてだとさえ気が付いたのです。

そこでさっそくTUTAYAへ行って、第二作を借りてきて見たのですが、
ひとたびこのテーマに共感してしまうと、字幕のままでも内容がよくわかる。
そしてこの命を賭けた航海が、人生そのものだと気付かされていくのです。
ここで鍵となるコンパスが、北を指さないのを見て、壊れているのかと言われ、
「コンパスは、一番欲しいものを指す」と答えるのも気が利いている。
自分はいったい何を求めているのか?を知ることこそ、人生の冒険だろう!

そして今日、完結編である第三作「ワールド・エンド」を見てきたのです。
化け物によって命を奪われたジャックを救うために、エリザベスとウイルが、
ダルマによって死の世界からよみがえったキャプテン・バルボッサの力を借りて、
地の果てから真っ逆さまに死との境界世界へと、大冒険の航海に突き進む。
そこで命を落としていたジャックと再開し、東インド会社の支配に立ち向かう。
ベケット卿が支配する会社とは、管理社会そのもののことだったのです。

強大な力を持つこの管理社会に、立ち向かうのか逃げるのか取り込まれるのか?
世界中から集まった自由の象徴である海賊たちは、自分勝手で話がまとまらない。
ところがそこへ、古い掟を治めた本を持った老海賊が現れて多数決の意見をする。
そこで頭を使って考えたジャックは、自分ではなくエリザベスに票を入れる。
そしてエリザベスの主張した通りに、海賊は管理社会と戦う道を選ぶのです!
なぜ、何のために、海賊たちは圧倒的に不利な戦いを挑もうとするのか?

海賊の大御所、老海賊として登場したキース・リチャードはジャックの父で、
「自由と誇りを失って生きるよりも、命を賭けて戦う方を選ぶのだ」と教える。
いやまさに、この父の血を受けたジャックの生き方こそが、その証なのです。
飄々と自由を生きるジャックとは違って、ウイルは愛するエリザベスを追って、
ついには戦いの果てに命を落とすが、彼もまた自由のために「今」を生きる。
真実の愛のために、たった一日の逢瀬を味わい、百年の航海に出るのです。

この10年に、いくつもの長編大作映画が製作され、三部作もいくつかあった。
それらもたしかにすばらしかったのですが、この映画の面白さはジャックにある。
ジョニー・ディップ演じるジャック・スパロウは、実に愛すべき生身の人間で、
この飄々とした人間の魅力こそが、あらゆる困難を克服していくのだと受け取った!

もう、この映画、いまさらながら、大好きになりました!!

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