春の自然農・覚え書き

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苗床の稲が立派に育ってきました。
周囲の大きな田んぼでは、もう田植えが終わろうとしていますが、
それはハウス内で苗を育てたもので、路地では今が育苗の季節です。
僕らは自然に近しく、田んぼの中に苗床を作っているので、
ちょうど今頃が育苗の季節だとわかるわけです。

今年も3月末から農作業を初めて、一ヶ月半になりますが、
いろいろ気が付いたことがあるので、書き残しておきましょう。

(1)3月に暖かいからと言って早めの種下ろしをすると、
 うっかり早く芽が出たあとに寒い日が来て霜焼けしてしまう。
※ この寒い日がくせ者で、かならずしも気温ではなく、
 寒風が強いと霜焼けを起こしやすいと気が付きました。
 僕の畑の畝幅は大きくて、2列に種下ろししますが、
 たいがい風上側に霜焼けが起きるのです。

(2)畝間で草の勢いが凄いからと言って完璧に除草すると、
 乾燥しやすくなって、草も生えなくなってしまいます。
※ 路地の草も刈りすぎずに、適度に残しておいた方が、
 保水力も保てるし、生き物の体系を壊さずに済みます。
 多少残して、踏みしめておく程度がいいようです。

(3)種から芽が出て苗がある程度大きくなるまで!
 稲も野菜もこの間の手入れが一番大切なところです。
※ 種下ろしをする場所や土、水捌けや養分、温度などさえ、
 しっかり管理できれば、あとは自由に育っていただきましょう。
 逆に言えば、これに失敗すればその後の努力は効力が薄い。

(4)田畑の養分は周囲にあるものを入れるだけでいいけど、
 これを可能にするには、常に大量の草などを入れておく。
※ その土地から作物をいただくわけだから、養分は減っていく。
 それを人工的な肥料に頼らないとすれば何か補いが必要で、
 僕はそれを、徹底的に周囲の草を刈って入れることで行った。
 種下ろしのときだけ、養分のある覆土を使ってOKでした。

(5)この土地の特徴は時々強風が吹き荒れることなので、
 畑の作付けは、陽当たりと同じく風対策を必要とする。
※ 今年は気付くのが送れてあまり出来なかったけれど、
 どこに何を植えるかは、陽射しと同時に風当たりを考えて、
 風に弱いものは、ツルもの棚の風下に作付けする。

とりあえずこんなところでしょうか。
自然農を始めて6年目になりますが、ようやく身に付いてきて、
田畑に立って作物を眺めていると、幸せを感じるようになりました。
ここは僕の田畑ではなく、使わせていただいているだけなので、
来年どうなるかもわからないのですが、それでもいいのです。
今自分がやっていることに、千年万年の完結があるのです。

あまりこんな事を言っていると、宗教がかって見えるでしょうか。
いえいえ、宗教自体がこうして生まれてきたものだとわかるのです。
川口さんがおっしゃるように「妙なる畑に立ちて」わかるのです。

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