「ひまわりのかっちゃん」

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西川つかささんの、「ひまわりのかっちゃん」
いやあ、これはおもしろかったですねぇ~!
寝る前に読み始めたらやめられなくなって、
ファンヒーターが時間で消えたので寝たんだけど、
朝起きても気になって、そのまま全部読んでしまいました。

小学校に入学したときは、誰よりも勉強が出来なくて、
知恵遅れの特殊学級に、自分から行って遊んでいた男の子。
そんなかっちゃんが、5年生で転校したとき出会った森田先生。
その先生に、どうして勉強するのかを教わってから変わっていく、
その姿を読んでいると、どうしてもかっちゃんを応援したくなる。

今の世の中、教育問題を語る人はいっぱいいるんだけど、
こうして子どもたちと心を通わせながら、先生をしている人は、
いったいどのくらいいるんだろうか?と疑問に思っていたりする。
だけどたぶん今だって、この森田先生のように、子供が好きで、
一生懸命子供の成長を願って、教え続けている人は大勢いるはず。
そんなことを信じたくなる、なんとも心が温かくなる小説でした。

勉強できない子は、なぜ出来ないのか知っていますか?
僕は小学校の頃にはとてもよく勉強が出来た子だったけど、
中学に入ってから、かっちゃんのように疑問を持つようになる。
授業で教えられることに疑問を持って、先生を問いつめたりして、
それが否定されるものだから、次第に勉強が嫌いになった。
そして社会にさえも疑問を持つようになっていった記憶がある。

だけどかっちゃんは、小学校に入ったときから疑問を持っていて、
納得できないから、わからなくて、勉強がまったく出来ない。
知能が後れていると見なされて、特殊学級へ入れられそうになる。
もしもそのまま特殊種学級に入っていたら、どうなっていただろう。
小学校の卒業時に、全校一番の成績で答辞を述べるはずもない。
こんな奇蹟のような話が、教育ってものなのだろうと思いました。

小説のあらすじや内容については、ここには書きません。
なにしろ、小説を読んでこんなに涙を流したことは珍しいから、
この紹介文を読んだ人にも、ぜひこの本を読んでみてほしいのです。
教育に関心がある人や、子育てをしている人ばかりではなくて。
人生になにがしかの疑問を持っているすべての人にお勧めします。

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