「顔のない国」

映画監督の今泉さんに勧められて、
飯田進の「顔のない国」を読みました。
2001年5月に出された本ですが、
図書館に頼んでから一ヶ月待たされたので、
今でも読む人は多いのでしょう。
本の内容にある事態は今も続いている。

このところ戦争を振り返る催しが多くて、
改憲問題を含めてこの国の在り方が問われている。
美しい国」などときれい事を言う人もいるけど、
その前に醜く歪んだこの国の政治を何とかしたい。
そう思っている人は多いでしょう。
この国で美しくない筆頭は政治家です。

戦争で亡くなった300万人の日本人、
その多くが飢えと病だったことも悲しいけど、
その自己責任を問うことなく再軍備する国を、
私たちはどう信用することが出来るのか?
アジアの2000万人にのぼる被害者に対して、
加害者としての責務は果たせているのか?

日本という国はつくづく自分勝手な国だけど、
それは嘘と欺瞞で成り立つ政治家の姿そのものであり、
そうした政治家を選ぶ国民の姿そのものだろう。
政策なんか何も知らなくても国会議員に選ばれる、
この国の将来をどう考えればいいのか。
そもそも国とはいったい何なのか?