「ストレート・ストーリー」

イメージ 1

公開された当時から気になっていたのに、
なかなか見る機会がなかった映画の一本です。
話のストーリーは予告編か何かでだいたいわかる。
その予想通りの内容なのに、見ていて心が温まる。

お爺ちゃんと娘のありふれた生活の中から、
一人で兄に会いに行く73歳の老人の話は、
そんなに劇的に面白いことがあるわけじゃない。
だけど行く先々、出会う人ごとに心が通じる。
その感覚がなぜか素直に納得できるし心地良い。

なんだかそう、自分がこのお爺ちゃんと知り合いになって
一緒に旅をしながら昔話をしている感じなんだよね。
障害のある娘が3人のこどもを施設に取られた話や、
戦争で味方を撃ってしまった自責の念の消えない記憶。
そうした話が、自然と口に出てくる人々との出会い。

小さなトラクターで500キロの旅をするのだから、
これは確かにロード・ムービーだけどスローが良い。
最後に兄にあって見上げる空に浮かんだ満天の星は、
幼い頃の記憶に繋がって、永遠を感じさせた。
これはもう、文句なしに心地よい映画だったよ!