「なぜアメリカは戦うのか」

家の外は大雪で、家にいてたまたまNHKの番組を見ていたら、
「なぜアメリカは戦うのか」って番組をやっていました。
ハイビジョン放送されたものを総合で再放送していたようです。
内容はまるで「戦争中毒」のイラク版を見るような番組でした。

ウソのトンキン湾事件で始めたベトナム戦争を引き合いに出して、
あの戦争に対する反対運動の原因を「戦争を見せたから」と分析、
それなら国民に戦争の様子を見せなければいいと分析する政府は、
どう考えても国民全体の利益を代表している政府とは思えません。
その成果イラク戦争では従軍記者を軍隊の一部にすることで、
都合の悪い取材は一切許可しない方針を貫いているんですね。

今では日本もその帝国主義的手法を取り入れているわけですが、
政府はそこまで計算して世論操作に力を入れているわけです。
それをアメリカの「シャーロット・ストリート・フィルム」が、
「嘘で固めた偽りと恐怖心で市民感情をコントロールしている」
と、本来のジャーナリズムの視点から的確に批判している。
そうした分析を出せるだけの取材が出来たことも重要です。

先進の日本には大衆政府迎合のマスコミしかなくなりましたが、
なんとかNHKがこの番組を放送してくれたことは嬉しいです。
それにしても、戦争を始めた理由が間違っていたと言い放ち、
それなのに大量の殺戮を正しかったと言う大統領や政治家は、
とてもまともな人間の神経を持っているとは思えませんね。
まともな神経を持っていては政治家などやっていられないのかも。