「種子」上映と意見交換会

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以前から案内してあったとおり、3月10日に、
八尾のコミュニティセンターで、映画「種子」上映と、
これにまつわる意見交換会を、行うことが出来ました。
前売り券を作らなかったので、何人集まるのか、
まったく予想できませんでしたが、60椅子は満席で、
立ち見の人もいましたから、70人は集まったでしょう。

映画の内容は、いわゆる種子問題を扱ったもので、
上映後の意見交換にも、50人近くが残って参加です。
映画の内容から、種子に関する意見も多かったのですが、
今回はそれに限らず、法律は何を守ろうとするのか?
僕らには何が出来るのか、と言った話題が広がりました。
参加者も多種多様で、広範な意見が出たのも良かったです。

僕が印象に残っている話しとしては、食品業者の人が、
富山県で遺伝子組み換えの植物がないか、調べたところ、
見つからなかったけど、他県では見つかっている話し。
また遺伝子組み換え飼料が増えてから、家畜の肉が変わって、
このまま食べ続けて大丈夫なのか、心配しているとのこと。
食品の遺伝子を検査する仕組みも、必要だと言います。

農協あるいはJAの問題も、取り上げる人が多く、
不要な農薬や肥料を、強制的に買わされる話しなどは、
今でも形を変えながら、続いていると思われました。
しかし個々人が出来ることは、ひどく限られているので、
社会の方向性を変えるには、多くの人が関わる共同体こそ、
重要な役割を担うとの意見が、皆の共感を呼びました。

日本人の傾向として、人と足並みを揃えることは得意でも、
自分が正しいと思うことを、積極的に言う人は少ない。
特に富山県はその傾向が強く、個人が正しいと思うことを、
貫こうとすると、何かと不利益さえ被ることが多い。
こうした状況を打ち破るために、何が出来るかと考えて、
まずは種子の「シードバンク」作りが、提案されました。

しかしこのシードバンクも、ちゃんと考えると難しい。
例えば持ち寄る種が、どこから仕入れたもので、
過去にどのように育てられたものか、履歴が必要です。
無農薬無肥料で育てられたか、耕した畝で育てられたか、
そうした履歴が分からないと、安心して使えません。
これらの問題をクリアした、シードバンクが出来るのか?

全体として、今まで知らなかった多くの問題に気付き、
さてどうしたものか、と言う状態ではありましたが、
まずは気付いたことで、自分に出来ることもあるでしょう。
今回はここに集まったことで、意識の高い人が多い事を知り、
しっかり考えて意見を言うことから、きっと未来は開ける。
そんな気持ちにさせてくれる、貴重な会となりました。