種子問題を整理する!

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このところ暖かい日が続くようになって、山にも雪は少なく、
そろそろ田んぼの苗床を、準備しても良いかなと思ったりします。
だけどそれは早すぎるので、ジャガイモの植え付けでもやりながら、
10月に植えたエンドウ豆の、世話でもやっておきましょうか。
明日からは更に気温が上がって、4月の気候になるとの予報なので、
今年の四季はどうなるのか、それも大きな心配事ですが・・・

明後日10日の日曜日に、八尾のコミュニティセンターにおいて、
映画「種子」の上映会と、その感想を含めた意見交換会を行います。
そこで簡単にですが、日本における種子問題とは何なのか、
まとめてみましたので、関心のある方は参考にしていただきたい。
まず最低限押さえておきたいのが、◎主要農産物種子法、
種苗法、◎UPOV(ユポフ)条約 ◎ゲノム編集です。

  【主要農産物種子法
1952年に、米・麦・大豆の安定供給を目指して制定され、
1986年に民間参入を求めて改訂されたが、あまり成果が無いまま、
2018年に廃止され、富山県では富山県主要農産物種子生産条例ができた。
企業による新品種の開発などが求められる一方で、企業活動により、
自由な作物生産が出来なくなるのでは、と言った懸念が広まっている。

  【種苗法
1947年の戦後混乱期に、不良種苗の取り締まりや優良種苗の育成、
品種改良などを目的に、農産種苗法として制定されたものです。
1982年には、UPOV(ユポフ)条約加盟に合わせて改訂され、
1991年の全面改定によって、知的所有権の保護が大きな柱となります。
さらに1998年の改定では、種の育成者権が強化されました。

  【UPOV(ユポフ)条約
1965年に作られた、正式名は「植物の新品種の保護に関する国際条約」で、
新しく育成された植物品種を、共通の基本原則で保護することを目的とします。
基本的には農産物の優れた新品種の開発を促し、その保護内容、保護期間、
内国民待遇などの基本原則が定められ、遺伝子組み換えなどを促しました。
1991年の条約では、保護対象が農産物から全植物に広げられました。

  【ゲノム編集
現在世界においては、4種類の育種方法があるとされており、
「固定種(在来種を含む)」「交配種(F1種)」「遺伝子組み換え種」
そして「ゲノム編集種」となりますが、ゲノム編集も遺伝子の組み替えです。
通常の組み替えと違うのは、他の生物の遺伝子を組み入れるのではなく、
その植物が元々持っている遺伝子を、書き換えたり取り除いたりする。

こうした基本知識をもって映画「種子」を見ると、不自然さがよく分かり、
30年前に世界的大問題になった、モンサントの戦略もよく分かります。
今でも彼らの除草剤は、世界中に際限なくばらまかれていますし、
日本では子どもたちが遊ぶ公共の場でも使われ、問題にもなりました。
そして今やモンサントは、ドイツの医薬品会社に吸収されたので、
今後の展開も見えにくくなっているのが、今の国際社会の現状です。

明後日僕らは映画「種子」の上映会と意見交換会を行いますので、
関心のある方は、八尾まで足を運んでいただきたく思います。
1月27日に掲載した案内を、もう一度ここに載せておきます。
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日時:2019年3月10日(日曜日) 午後1時半 開場
                 2時から 上映開始
                 3時から 意見交換会
場所:八尾コミュニティセンター 会議室
              (富山市八尾町井田126)
              センター電話=076-454-6555
料金:500円(茶菓付き)※学生無料
主催:富山自然農を学ぶ会
問い合わせ電話:076-458-1035(森自宅)夜間のみ
同時開催:固定種の種交換会
    (交換できる種をお持ちの方はご持参ください)
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