夢に満ちた、海洋ゴミ回収プロジェクト!

イメージ 1

およそ45年前から、毎年石垣島へ行っていると、
海岸のゴミの様子が変ってきたのが、よく分かります。
初めて行った頃は、船が投棄したと思われるガラクタや、
ガラスの浮き玉、コウイカの甲羅など牧歌的でした。
それが経済拡大と共に、電化製品や廃油ボールが増えて、
やがてあらゆるものが、プラスチックに取って代わる。

地球温暖化と合わせて、プラスチックゴミの問題は深刻で、
台風が来れば海岸はきれいになる、だけでは追いつきません。
材木や木製品が主流で、ガラスや生物関連のゴミなら、
その多くは細かく砕けて、やがて砂の一部になるだけでした。
だけどプラスチックは、元々自然界にはない物質なので、
自然に還るには、相当多くの時間が必要と思われます。

かくして砂浜は、徐々にプラスチックゴミで覆われ、
それより多くの海中浮遊ゴミが、海の生態系を乱している。
グリーンピースの指摘で、プラスチックゴミ害が問われ、
今では多くの企業が、レジ袋やビニール包装を減らしている。
海の自然と生態系を壊さないように、プラスチックを排除して、
自然素材による代替え商品が、盛んに開発されています。

それでも増え続ける、海のプラスチックゴミをどうするか、
多くの人のアイデアや、ボランティア活動が行われています。
そんな中の一つに、海岸ではなく海洋に浮かぶゴミを、
自然エネルギーを使って、回収するプロジェクトがある。
しかもこのプロジェクトは、高校生がアイデアを発表して、
クラウドファンディングによって、資金を集めたのです。

このプロジェクトを提案した、Boyan Slatさんは、
19歳の若さで200万ドルを集め、プロジェクトを実現。
そのとき「TEDxDelft 2012」で行った、スピーチがこれ。
https://www.youtube.com/watch?v=ROW9F-c0kIQ
現在彼は24歳になり、昨年9月からサンフランシスコ沖で、
全長600mの浮きによる、ゴミ回収を始めています。

巨大な多国籍企業が、膨大な利益と引き替えに出したゴミを、
海好きな高校生のアイデアで、きれいに出来るのか?
これから暫くは、彼の活躍から目が離せませんし、
この夢の実現は、多くの若者を勇気づけることになるでしょう。
同じ海が好きな者としても、このプロジェクトの成功を、
心より願うと共に、若い人たちにエールを送りたい。