ばかげた国策

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(5月に行われた種子島での出力制御)

太陽光発電が盛んな、九州電力管内において、
今年は電力需要の8割が、太陽光で賄えるようになった。
そんな喜ばしいニュースを聞いた、と思っていたら、
原発の稼働によって電力が過剰になり、太陽光発電を止める、
と言う耳を疑うようなニュースが、後を追ってきました。

その理由は、過剰供給によって大規模な停電になる、
と言うものですが、それなら原発を止めて欲しいと思うのは、
政府と電力会社の人間以外の、多くの人が思うことです。
一度トラブルが起きたときに、どれだけのリスクがあるか?
福島だけでは理解しない人たちが、今も活躍しています。

フランスを除く世界中の先進国で、原発はリスクが大きく、
将来に向かっては、脱原発を進めようと決めている。
現在原発を稼働しているのは、循環エネルギーによって、
発電が賄えるようになるまでの、中継ぎとしてであるから、
多くの国で太陽光や水力、地熱発電などが開発されているのです。

こんな情勢にあって、原発のために太陽光発電を止めるなんて、
本末転倒もいいところですが、これが日本の国策なのです。
海外からの軍事攻撃に備えて、膨大な国家予算を費やしており、
憲法を改正してまで、軍備を正当化したい政府なのに、
国内で最も危険な施設である原発は、決して手放そうとしない。

いったいこの国の政府は、国民をどこへ導こうとするのか、
一貫性はないし、納得いく説明など聞いたこともないし、
それで長期安定政権だなんて、あきれた政治環境だと言えます。
どんなに矛盾していても、お上が原発推進と言えば推進で。
電力会社の集金システムで、政治家も潤っているのでしょうか?

民主党時代ではあっても、せっかく脱原発を目指したのに、
自動集金システムが危なくなると、国民の危機も忘れてしまう。
多くの人が努力して、太陽光発電を増やしてきたはずなのに、
この動きに水を差すような法律が、原発と電力会社を擁護する。
この国に民主主義はまだ遠く、沖縄こそが突破口なのでしょうか?

僕の住む北陸電力圏では、唯一ある原発は止まっており、
それで電力需要が逼迫したことはなく、ずっと安定しています。
たくさんの川があって、水力発電が豊富なこともありますが、
九州地域のようには、太陽光が豊かではありませんから、
それぞれの地域に根ざした、循環型発電を進めれば良いのです。

太陽光発電が増えすぎたと言っても、夜は発電できないのだから、
電力会社は、夜の発電だけを賄う設備投資をすれば良いし、
必要に応じて止められない原発なんて、役に立たないのです。
間違っても、破滅的な原発を国策などにして欲しくありません。
この国が、真の民主主義の国になることを願っています。