地吹雪で道路がわからない?

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道路がわからない!

いよいよ近年最強の寒波が、北陸地方にやってきました。
僕はなるべく予定を作らずに、家でじっとしていたいのですが、
妻にとっては貴重な仕事があるので、職場まで送っていきました。
さすがに今日の道路は、慣れていない妻には危ないと思うし、
実際走ってみると、国道の雪もまったく溶けていない状態です。

中途半端に気温が上がって、一度溶けた水が再び凍るのも、
それはそれで危険ですが、今日の雪は地吹雪となって前が見えない。
北陸地方では珍しい、いわゆる乾いた雪が降り積もった所へ、
低気圧の風がブリザードになって、地上付近が見えないのです。
道路脇に立てられた白赤の道路標識棒で、辛うじて道の位置がわかる。

送っていく途中の道には、道路を外れて田んぼに突っ込んだ車が、
今まさに引き上げられようとして、ロープに繋がれていました。
降り積もった雪は、日中もまったく溶けないままなので、
徐々にうずたかくなっており、今後の積雪量が心配になります。
家の前の除雪も滞れば、車庫から車を出すことも難しくなる。

冷凍庫に入ったようなこの寒さは、予報だと日曜日まで続き、
気温が氷点下から脱するのは、月曜日になるかも知れないとのこと。
この寒さで5日間も過ごすのは、お年寄りにはキツいでしょう。
昨日は草津白根山が噴火して、相変わらず想定外の被害ですが、
天災が想定通りになるわけがないことは、日本人なら知っています。

人智の予測を超えた天災に対し、思い上がった予測を戒め、
自然を受け入れるところから、日本人の神に対する信仰が始まった。
仏教もまた同じ事で、日本人は自然を克服しようなどとは思わず、
ひたすら受け止めて、その上で人の幸せを考えるのです。
リザードで見えなくなった道を見て、そんなことを考えました。

日本人の歴史の中で、縄文文化が滅んで弥生文化が栄えるまで、
人々は寒さに耐えながら、自然を活かして生計を切り開き、
新しい生き方を見いだすことで、ようやく活路を見いだしたのです。
一つの文化が滅ぶことを受け入れて、新しい何かを生み出そうとする、
このダイナミズムこそ、日本人のしぶとさを育てたのだと思います。

日本人にとっての神は、単なる精神性や哲学ではないのです。