雪かと思えば・・・

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高瀬神社へ、初詣に行きましたら、
一角に、そこだけ雪が積もったような。
近づいて見れば、おみくじを縛る、
縄を張った場所で、白い紙がいっぱいです。
よくぞ大勢の人が、おみくじを買って、
ここに縁結びをしていく、と感心しました。

僕も若い頃は、おみくじを買いましたが、
いつ頃からか買わなくなって、今に至ります。
様々なおみくじで、一番印象に残っているのは、
学生時代に、母と姉と鎌倉の八幡宮へ行ったとき。
僕は生まれて初めて、大凶を引いてしまい、
ここがどん底と、腹をくくったときのことです。

母には言わずに、旅の生活を始めて、
最初に暮らしたのが、石垣島だったのです。
北陸や関東では味わえない、珊瑚礁の碧い海で、
命の美しさに出会い、人生の豊かさを知る。
小さな島や半島が好きで、辺鄙な場所を好み、
人が生きる場所なら、自分も生きられると思った。

純白の美しい砂浜では、故郷の雪景色を想い、
美しさの前では、すべてがひれ伏すことを知った。
純白の神々しさを感じて、何かを覚えたら、
一つの旅は終わり、次の新しい旅が待っていた。
それが僕の場合は就職で、遊び方も変り、
僕には十分なお金を稼いで、また次の旅に移る。

平和運動の市民活動で、新しい仲間を得て、
生き方を考えたとき、自然農に出会ったのです。
苦しい思いはたくさんしたけど、それに見合った、
十分な喜びに出会って、守るべき価値を知った。
武力やお金では守れない、人間としての、
命と命のふれあいが、味わわせてくれるもの。

欲に執着しては、幸せを得られないと、
「学びの12年」でも「旅の12年」でも、
「仕事の12年」でも「自然農の12年」でも。
そして今は「家族の12年」でも、同じ事で、
物やお金は質素に、過不足ないことを善しとし、
人を幸せにすることを、目指して生きる。

白いおみくじが連なって、こぼれ落ち、
雪景色の白い風景となって、僕の目を射る。
何一つ意味のないものはない、と感じる、
この実感がわかる人と、繋がって生きていく。
欲の権化のような原発も武器も、必要ない世界で、
人間とは何かを考えながら、生きていきます。