要塞化する与那国島と先島諸島

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北朝鮮の軍事的挑発が進めば、それに平行して、
沖縄先島諸島の軍事化も、急ピッチに進んでいます。
戦後の沖縄では初めての、新設自衛隊基地となる、
与那国島の駐屯地(左上)では、航空自衛隊も配備予定で、
既に対艦レーダー(右上)と対空レーダー(右下)が、
建設されていますし、巨大弾薬庫(左下)も建設中です。

縦・横50~60メートルの、この弾薬庫の建設は、
沿岸監視隊のものとしては、あまりにも大きすぎます。
この規模から見て、将来ミサイル部隊が配属され、
ミサイルの格納庫になることは、明らかだと思われる。
与那国島尖閣諸島にも近く、何かあったときは、
この島から対応するのが、最も有利に違いありません。

その与那国島に、ミサイルを配備しておけば、
言われるところの島嶼戦で、即応体制が整うのです。
まずレーダー施設を完備して、それを守る体制を作り、
さらには攻撃する能力も備えれば、鬼に金棒?です。
この島の要塞化と、後方支援の石垣島駐屯地を整備して、
最後は宮古島の司令部を作れば、それで完成する。

すでに沖縄本島では、大幅な軍事力増強が始まって、
島嶼防衛の後方支援用に、水陸機動団が配備されました。
もう対話の時は終わったから、軍事力には軍事力で、
と宣う政治家達は、手を携えて軍事力の整備に余念が無い。
歴史を見ればわかるとおりに、軍事力を強化すれば、
やがて実際に使ってしまうのが、人間の宿命です。

軍事による紛争解決を、放棄したはずの日本において、
再び軍事衝突の当事者になるとすれば、あまりに悲しい。
それを北朝鮮や中国の所為にするなら、この国は、
戦前と何も変っていない、愚民国家に成り下がります。
なぜコスタリカのように、人間の知恵を働かせて外交する、
頭のよい政治家が、登場してこないのでしょうか。

多くの国民は、政治経済社会に不満を持っていながら、
もっと酷い目に遭っている人を尻目に、我慢しているなら、
やがて鬱憤晴らしのように、戦争を歓迎するでしょう。
我慢せずに社会改革を唱えるスペインや、フランスのように、
大胆に改革できる国民性があれば、違う結果も期待できる。
だけど今の日本人は、どこかで軍事衝突を待っている。

この沖縄を中心とした先島諸島が、軍事強化されている。
僕らはこの現実から何を学び、何を発信すべきなのか、
目先の票集めと人気取りで、議論を忘れてはいけません。
10年後20年後に、どんな世界になれば良いかを議論して、
夢と希望のある国づくりを、して欲しいと望みます。