ファイブ・アイズ

イメージ 1

イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、
これにアメリカを加えた情報網を、「ファイブ・アイズ」と言う。
このファイブ・アイズが何をしているか、という内容について、
内部告発メディアのウィキリークスが、昨年の夏に公表しています。
その公表記事によると、アメリカは敵対する国ばかりではなく、
日本のような友好国まで、しっかり監視しているのがわかります。

日本では安倍内閣において、内閣府経済産業省財務省、日銀、
さらには三菱商事天然ガス部門や、三井物産の石油部門など、
合計35回線の盗聴をされていたことが、明らかになっているのです。
この盗聴をした部門は、アメリカのテロ対策を主な任務とし、
日本政府を盗聴する理由はないはずなのに、何でも盗聴してしまう。
情報機関がやることは、今も昔も何でも知りたがるのです。

それではどうして、こうした情報が日本に入ってこないのか、
アメリカ側は、日本の法律では情報を守れないからダメだと言う。
そのために特定機密保護法が求められ、日本政府は今回も、
アメリカの言うままに、諜報機関の踊る場を作ったのでしょう。
これによって日本政府が、首尾良く情報を共有できたのかどうか、
怪しい気がしますが、これで民主主義が危うくなっているのは事実です。

民主主義の根幹でもある報道の自由は、日本では失われつつあり、
沖縄基地反対闘争の場である高江では、新聞記者が公然と排除される。
こんなことが平気で行われるようになったのも、特定機密保護法ができて、
大手の新聞テレビが萎縮してからで、事実は見えにくくなっています。
日本の報道はすでに自由ではなく、得意の自主規制によって、
情報は加工されることが当たり前で、不都合な情報は届きません。

僕らはどこまでお人好しであればいいのか、あきれますが、
南砺市などの地方に住んでいると、国のことなどどうでも良いのです。
国の方針などを批判すれば、そんな手の届かないことよりも、
もっと身近な、自分たちでできることをやれば良いと言われます。
どうせ正確な情報も届かないなら、国の政治などに関わるな、
国のことは国に任せて、僕らは地方のことだけやれと言うのです。

僕らも一人の国民であり、国政にも参加しているはずなのに、
田舎の人というのは、自分たちは国のこととは無関係と思っている。
だから高江の人がどれだけ真剣に、深刻に米軍基地を憂えても、
そのほかの地域の人たちは、他人事としか考えなくなっているのです。
国はどこまでも私たちのものであり、国がやることの善し悪しは、
私たちが判断しないで、いったい誰が判断するのでしょう。