歯が抜けました

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10年ほど前から、歯槽膿漏になって、
5年ほど前に一度手術をして、患部を除去。
その時に歯を一本失いましたが、今回は別の場所で、
一年前から少しぐらついていた歯が、取れてしまいました。
虫歯と違って、たいした痛みもないままに、
歯がぐらついて、そのうちに取れてしまったのです。

今でもタニタの体重計で、体内年齢は47歳ですが、
筋肉の衰えもありますし、歯の衰えはどうにもなりません。
すでに還暦を過ぎているので、こうして少しずつ、
死に至る練習をしているような、不思議な感じです。
失ったものを、取り戻すことはできないので、
残る人生をどう生きるか、それだけを考えている。

僕は子どもの頃、極端な偏食でしたから、
食べられるものは少なくて、がりがりに痩せていました。
小学校の給食では、何でも食べないと大きくなれない、
肉を食べないと外国で暮らせない、と脅かされていたのです。
当時僕は、アメリカに行きたいと思っていましたから、
アメリカで生きていけないと思うと、辛かった記憶があります。

それがいつの間にか、何でも食べられるようになって、
人並みに体力もついてきて、いろんな場所を旅するようになる。
まさか還暦まで生きられるとも、思っていなかったのに、
還暦で子どもを授かって、不思議な人生になってきました。
あらためて健康を気にしていますが、目と歯はどうにもならず、
衰えるままに、死を迎える準備かと思っています。

先日また一本、歯が抜け落ちてしまって、
これで歯槽膿漏の犠牲は、2本になりました。
歯医者の先生からは、これ以上抜けたら部分入れ歯です、
と言われていますが、まだピンときていません。
それでもまた5年後には、確実に歯は減っていって、
いずれ間違いなく、部分入れ歯が必要になるでしょう。

あと何年生きられるか、わかりませんから、
歯の心配よりも、人生の心配が大切だとは思っています。
それでも歯が朽ちていけば、人は生きられませんから、
歯のことは歯医者に任せて、自分は人生を考える。
そして抜け落ちた歯を見ながら、自分の人生の残りを、
どう生きるかを、考える毎日なのです。