総会が新年会

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僕が住んでいる町内では、町内会よりさらに小さく、
戸数9~14軒で、“班”と呼ばれるものが5つあります。
僕が所属するのは第3班で、戸数は10戸ですが、
この班だけで、毎年一回総会を兼ねた新年会が行われる。
今は新年会しかしないのに、会計報告をする総会があるのは、
以前には郵便局の絡みで、いろんなイベントがあった名残とか。

郵便局が民営化されて、こうしたイベントができなくなったとき、
班の会計もやめる話があったのですが、話し合いの結果、
班の交流は続けることにして、今も新年会だけが続いています。
他の班を見ると、こうした新年会さえないようで、
僕らの班をうらやましいと言う人さえ、いるようです。
しかも多くの班では、人が減り続けているのに、
僕らの班には、高校生以下の子どもが6人もいるのです。

町中の旧商店街ではあっても、今ではお店は1軒だけで、
多くの通りの例に漏れず、道路に人の姿はほとんど見られません。
通るのは車ばかりで、たまに犬を連れた人が歩いている他は、
雪が積もったとき、除雪をする人が見られる程度です。
町内会のイベントの時は、いろんな人が顔を出しますが、
全戸から人が出てくるのは、この班の新年会しかないでしょう。

昨年はこの班のお年寄りが、二人も亡くなってしまい、
さみしい気もしますが、新しい人が育っているのは喜ばしい。
毎年こうして集まって、いろんな話をしていると、
月日の移ろいと共に、変わらない人の心もよくわかります。
通りを歩く人が少なくなっても、この10軒の家々は、
その中で暮らしている人のことが、だいたいわかっているから、
何かあったときは、お互いに助け合える気もします。

お互いにあまり干渉が過ぎると、煩わしいでしょうし、
あまり疎遠では、一気に孤立が進んでしまうでしょうから、
今の町内の関係は、ちょうどいいところにある気もするのです。
もっと密に助け合う必要があった、半世紀前に比べれば、
今の付き合いは僅かで、人間関係も希薄かも知れませんが、
物理的近隣ではない人との、付き合いだって増えているのです。

適度に距離がある方が、お互いに煩わしくなくていいし、
必要なときは助け合える関係は、ずっと維持していたいのです。
今は新年会だけをやる3班の総会で、会計報告と言えば、
新年会の会計でしかないのですが、それでいいのです。
絆を大切にする心が、全員に育っていることはわかるし、
我が家の姫は、まちがいなく皆に大切に思われていますから、
姫もきっと、周囲の人を大切にする人に育ってくれると思うのです。