「りんごちゃんと、おひさま森のなかまたち」

イメージ 1
 
「子育てハッピーアドバイス」で知られる、明橋大二さん監修で、
やはり同本のイラストを担当されていた、太田知子さんが書いた本。
内容的には同じですが、文章よりもイラストを多く使って、
親子で一緒に見られるところが、この本のミソと言えるでしょう。
「よい習慣が身につく絵本」と言うことで、さっそく読みましたが、
我が家の娘はまだ2歳になったばかりで、本はすぐに飽きてしまいます。

しかし内容的にはとてもいい感じで、全体のコンセプトとしても、
「人に親切にすれば、自分も幸せになれる」と言うのはよくわかります。
現代の子どもがおかれた環境を考えると、慌ただしい世の中で、
テレビなどのメディアでは、子どもが好きなアニメも含めて、
戦闘シーンが日常的に満ちており、子ども心も安まることがありません。
そこでこうした絵本を見ることが、一つの救いになるのでしょう。

明るく穏やかな太田さんの絵によって、8つのエピソードが描かれ、
それぞれ大切な内容が、丁寧に盛り込まれているのです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(1)一日のはじまりは、「おはよう!」のげんきなあいさつから!
(2)みんなのいいところを見つけて、どんどんほめてみよう!
(3)がんばれえがお。ニコニコすれば、もっとなかよくなれる!
(4)人にしんせつしてみよう。こころがワクワクうれしくなるね!
(5)一日いっかい、だれかをよろこばせよう!
(6)しかられたのは、きみがダメな子だからじゃないよ
(7)にんきものになるひけつ。かっこいい人って、どんな人?
(8)しあわせは人にわけると、どんどんふえる!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

読んでみれば、大人にも通じる話ばかりでもありますし、
日常的には忘れていることが多く、あらためて考えさせられます。
僕の娘ももう少し大きくなって、字が読めるようになった頃に、
もう一度一緒に読んでみれば、かなり違う反応になるような気もします。
それは親の願望かも知れませんが、同時に思うことは、
親がこのように生きていないと、子どもには通じないかも知れない。

そんなことを考えながら、あらためてこの絵本を読むと、
人が人として気持ちよく生きるには、子どもであれ大人であれ、
相手の身になって、思いやり豊かに暮らすことだとわかるのです。
親子で読む絵本は、単に親が子に何かを教えるのではなく、
親も子も一緒になって、人生を考えるための本だとわかります。
絵本になっているシンプルさこそ、見失わずにいたいと思わされました。