僕らはどこへ向かうのか?

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このところの記事の中で、苦々しい気持ちになったのは、
ホームレスに食事を与えて逮捕された、牧師のニュースでした。
どこの後進国の話ではなく、アメリカのフロリダ州で、
ホームレスに食事を与えることを禁止する、法律が出来て、
いつものように食事を与えていたら、警官に逮捕されたのです。
http://www.christiantoday.co.jp/articles/14502/20141106/arrested-for-feeding.htm

軍事力を持って多くの人を殺せば、勲章だってもらえるのに、
貧しい人に食事を与えたら、逮捕されてしまう国がアメリカなら、
僕はアメリカに未来はないと、思わずにはいられません。
国家がやれと言ったことであれば、どんな残虐なことも厭わず、
政府がダメと言えば、どんな善行も容赦なく処罰されてしまいます。
この話は今のところアメリカの話であり、日本の常識では、
このような法律が出来るとは思えないので、あくまで余所の話です。

しかしながら今の日本は、積極的にアメリカにおもねいていますから、
ある日突然、こんな法律が出来ないとも限らないのであり、
余所の国の話とばかり、言っていられない恐ろしさがあります。
どうしてこのような法律が出来たのか、詳しくはわかりませんが、
労働意欲を持たない人は、生きている価値がないとされたか、
弱者を助けるよりも、強者の利権を重要視したのでしょう。

資本主義社会とは、もとよりそのようなものを目指すことで、
豊かな社会になると信じる、排他的で恐ろしい宗教とも言えます。
あるいはアメリカとは、まだ歴史の浅い国であればこそ、
道徳も倫理も法律によらないと、何もルールがなくなってしまう。
日本のような歴史の古い国は、法律以前に共通認識のルールがあって、
法律がどうあろうと、やっていいことといけないことが歴然とあり、
法律を作るにも運用するにも、この市民感性を無視できません。

そうした長い歴史の中で、日本人は知性を養ってきたのであり、
法律家と言えども政治家と言えども、この知性を大切にするのです。
従って未熟なアメリカに追随するなど、とんでもないことですが、
現在の日本の政治家は、民意を無視してもアメリカに追随し、
アメリカの意向に逆らうことなく、市民の望みを絶ちきろうとする。
これはなんとも愚かしく、恥ずかしいことだと思わずにはいられません。

僕らはもっとこの国の歴史と魅力を大切にし、他国に追随せずに、
正しい理想を掲げて、国際社会に積極的にアピールすべきでしょう。
世界中の人々が日本に憧れて、日本人を好きになるなら、
それがこの国の目指す方向ともなり、国民も国を誇りに出来る、
そんな未来を夢見て、僕らは現実を積み上げていくしかありません。
この一件で逮捕された人たちが、その後どうしたかも気になりますが・・・