沖縄県知事選挙

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まるで茶番に終わった、福島県知事選挙と違って、
沖縄県知事選挙では、争点が明確に争われています。
有力立候補者は4人ですが、事実上は現職の仲井真知事と、
那覇市長の翁長雄志さんの、一騎打ちになりそうです。
その上で、喜納昌吉候補は翁長候補の票を分割して、
下地幹郎候補は仲井間候補の票を割る、と言う人もいますが、
どちらにしても、基地問題が争点であるに変わりがない。

福島の場合は、原発の是非や政府の政策が問題にならず、
自民党は、野党の担ぎ上げた候補に便乗してしまったので、
何も争点にならないまま、最初から出来レースだったのです。
しかしさすがに沖縄では、そんな茶番にはなりません。
政府の方針に従って、辺野古移設を認めた仲井真知事に対し、
翁長雄志那覇市長は真っ向から反対し、対抗馬となったのです。
もちろん辺野古移設反対で、これが最大の争点でしょう。

琉球新報世論調査では、この選挙に85%の人が関心を持ち、
その半数近くが、基地問題を最大の争点と見ているようです。
今のところは、県内の政党や労働運動を纏めた翁長さんが、
自民党が総力を挙げて応援する仲井真さんに一歩リードしている。
だけどまだ決めていない人もいて、結果は予断を許しません。
僕はもちろん、沖縄のアメリカ軍基地は早く撤去して欲しいので、
新たに基地を作る方針には賛成できず、翁長さんを支持します。

日本で自民党以外の政府が出来たとき、政権は沖縄で躓き、
さらに福島でも躓いて、まったく信用を失ってしまいました。
信念を貫くことが出来ず、現状を認めてしまったが故に、
民主党の存在価値は失われ、市民は見限ってしまったのです。
もしも民主党が野党時代に主張していたことを、曲げずに、
強い意志で貫くことが出来たなら、事態は違っていたと思います。
そして改めて、沖縄は日本の外側を彷徨うようになりました。

世界には今も、自分たちの生き方を自分たちで決められるよう、
自主独立を求める動きがあり、政権はこれを無視できません。
日本では小説か映画の中でしか、独立なんてないのですが、
沖縄には琉球王国の時代から、自主独立の心が続いています。
沖縄に独特の地域政党が今もあるし、日本政府とは感覚も違って、
この地域独特の風土が、独自の文化を育んでいるのです。
日本に残る多様性を、価値と見て育てる感性が必要なのです。

沖縄県知事選挙の投票日は、今月16日と迫り、
どのような結果になるか、注目していたいと思います。