第23回「妙なる畑の会」全国実践者の集い(3日目)

イメージ 1
 
前日は気力で風邪を押し切った感じでしたが、その反動でしょうか、
この日は朝から絶不調で、外は天気も良くて暑いくらいなのに、
僕は長袖のシャツに木綿のセーターまで着込んで、会場へ行きました。
全国大会の三日目は、自然農の後継者と目されるお二人を迎えて、
石黒さんと壇上で意見交換していただく、大切なイベントがあります。
数少ない機会なので、こんな機会を逃していいはずがありません。

石黒さんは相変わらずお元気で、早々と会場に入られたどころか、
スタッフへのお土産として、山の天然舞茸をたくさん持ってこられました。
もしかしたら前日に引き続きこの日も、朝早くから活動されて、
僕らの労をねぎらって、舞茸を採ってこられたのかも知れません。
他のスタッフも自分の役割を片づけると、その他に何か手落ちはないか、
会場ホールの中をあちこち見て回って、できる仕事をこなしました。

なによりもまず自分が動くこと、やるべきことをやっていれば、
周囲も自然と動き出して、やがては全体の調和が取れてくるのです。
こうした身の処し方も、自然農を学ぶ中で身に付いてきたことで、
僕も今ではあたりまえに、体も動くようになってきています。
三日目唯一の催しも時間通りに始まって、僕も上の写真を撮ったあとは、
会場の一角に座って、三人のお話しに耳を傾けることができました。

ただし困ったことに、ぶり返した風邪気味で体調が悪いせいか、
ちょっと動いて暑くなってセーターを脱いでいたら、今度は寒くなって、
仕方なくセーターを取ってきて着込んだら、何だか眠くなってくる。
自然に沿って考えれば、ここはゆっくり眠ればいいのでしょうが、
やっぱり話は聞きたいので、少しうつらうつらしながらも話を聞きました。
と言うわけで?、せっかくの貴重な話しも断片的にしか聞いていません。

会場とのやりとりも興味深いし、沖津さんの話は縦横無尽というか、
何を話されるときも本来の姿を見失わずに、うまい言葉を選んで表現される。
「言われたことを鵜呑みに信じるのでは、自然農教(宗教)になってしまう、
 リーダーに言われるまま信じるのでは、リーダーは教祖になってしまう、
 リーダーは教祖になってはいけないし、教祖にしてはいけないのです。」
確かにそんな人もいそうだから、この言葉は大切な意味を持ちます。

そして次回にはどこで全国大会を開くか、今後の話になったところで、
会場参加者からは、せっかく日本各地から人が集まったのだから、
お互いが知り合えるような、分科会か交流会をして欲しいと意見がありました。
僕もそう思っていたので、同じ思いの人がいたことが嬉しい限りでしたが、
それを実現するには、今の2泊3日でさえ短すぎる気もします。
年に一度のことだから、3泊4日くらいにしてゆっくりと交流したい。

そんなことを思っているうちに、すべての日程が滞りなく終わり、
最後に石黒完二さんからの締めくくりの謝辞は、感極まって言葉が途切れ、
静寂に誰からともなく始まった拍手は、会場全体に広がっていきました。
誠意によって動く人だからこそ、彼の言動は多くの人の心を動かし、
今回の全国大会にも、大勢の人が集まってきたのだと思います。
僕も感謝の気持ちを胸に参加者をお見送りして、最後の仕事を終えました。