外歩き

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子どもを見ていると、人間の基本というか、
何が本来の喜びかが、見えてくる気がします。
他者と笑顔を交わすとき、触れあうとき、
声を発してやりとりしたり、見つめ合ったり、
自分の手足が動くこと、気持ちを表現できること。

それらを要約して言えば、自分が感じること、
あるいは、随意に動けることの喜びから始まって、
他者とのコミュニケーションや、表現する喜びです。
さらにこの表現が、相手に伝われば嬉しいし、
理解され、共感される喜びはひとしおでしょう。

人類の芸術文化なども、この延長線上にあって、
人間の本質的なものだから、多くの人に支持される。
僕がこうしてブログを書いて、意見交換をしたり、
姫が出会う人に笑いかけて、笑顔を受け取るのだって、
同じように、他者との交流を求めているのです。

哲学者のハンナが言うとおり、人の本質は善であり、
思想家のイリイチが言うとおり、自らの感性が、
具体的に届くところを、大切に生きることが重要です。
まず自分の五体と五感が、直接関われる範囲で、
自分の生き方を、自覚している必要があるでしょう。

頭だけで考えると、難しくなりがちですが、
自らの五体と五感が、直接関わることを思えば、
自分が最初になすべきことは、計り知れてきます。
そこでどのように生きるか、明確にできれば、
すべての答えは、その延長上にあると思うのです。

春の日差しを受けて、姫は外歩きを始めました。
歩けることが、嬉しくて仕方がないのがよくわかる。
雪解けの児童公園で、乾いたところを歩いたり、
水にぬかるんだところを、踏みしめるように歩いたり、
その全部が、歩けることの喜びに満ちているのです。