未来から奪え!

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世界銀行による第三世界への融資に抗議する人々
 
最近の経済政策や、原発政策を見ていると、
目の前にある繁栄を、少しでも維持するために、
経済力の弱い国々へ、しわ寄せを押しつけています。
同じようなことは、昔からあったわけですが、
最初は自分の周囲から、搾取していたのを、
やがて国家として、国民を管理して搾取する。

発展途上国などは、今でもそのレベルで、
国家の中で、強者が弱者から搾取するわけです。
これが限界に近づくと、国家間での搾取が始まって、
いわゆる侵略戦争が起こり、植民地や属国を産み出す。
ところが最近半世紀では、明確な植民地はなくなり、
いわゆる金融によって、支配する国とされる国ができる。

金融経済によって、国家が借金国に転落すれば、
胴元である国際金融が、融資の条件として、
様々な政策を押しつけ、金融による国家支配を試みる。
いわゆる発展途上の弱い国々は、これに翻弄されて、
気が付けば多国籍企業に、国全体が搾取されますが、
国民の知的レベルが高い国では、これを拒否します。

イタリアやギリシャなどで、ユーロ危機が言われ、
健全財政とは誰のためのものか、問われ始めています。
アイスランドなどは、国際金融の謝金返済を拒否し、
対外的には破産国家として、信用がないかに見えますが、
無理をせずに金融破綻させたことで、通貨が暴落して、
失業率は減り、経済は成長し始めているようです。

今や国家間の紛争よりも、多国籍企業の利益争奪で、
世界中に国家による代理戦争が、起きている感がある。
いわゆるTPPなどもその一例で、表面は国家外交でも、
守られるのは巨大企業の利益ばかりで、国民ではない。
さらにあらゆる企業が、あとに続けとばかり、
国境を越えて、利益の追求に走っているのです。

その結果がどうなるかは、環境破壊が進んで、
地球温暖化が進んで、自然が失われてきているのです。
ともかく目先の利益を上げれば、地球が不毛になろうと、
人の住めない土地が増えようと、かまわないのです。
原発などは、この先いつまで不毛になるかもわからない、
狂気の技術が、まことしやかに必要だと言われる。

このような時代に、人々は今自らの欲望のために、
何を犠牲にしているかと言えば、子どもたちの未来です。
解決を先送りしながら、今の欲望を満足させて、
当然のように高給を得る、まともではない神経ですが、
国家こそがこれを主導して、声なき未来を搾取する。
僕らはそんな時代に、生き方を問われるのです。