米国での東電訴訟

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日本の新聞テレビでは、どのように報道されているのか、
福島でアメリカの支援を印象づけた、トモダチ作戦で、
実際に作業したアメリカ兵が、東電を訴えました。
具体的な内容は、空母ロナルド・レーガンの乗組員8人が、
被災地支援の「トモダチ作戦」で、福島に派遣された際に、
福島第1発電所事故の影響が、正しく伝えられなかったために、
被曝し健康被害を受けたとして、損害賠償を求めるものです。

8人からの訴えは、実際の被害に対する金銭補償として、
それぞれの人に1000万ドルと、それとは別に、
算定不能な精神的苦痛や再発防止に向け、抑止効果を狙った
「懲罰的賠償」として、3000万ドルを上乗せした、
合計で1億1000万ドルと言う、巨額なものです。
さらに東京電力が、将来的に医療費をカバーするため、
1億ドルの基金を創設するよう、要求していますので、
総計金額は、2億1000万ドルにもなるのです。

日本では認められるとは思えませんが、アメリカでの裁判で、
しかも陪審員裁判ですから、有罪と見なされる可能性は高いのです。
この訴えが認められたなら、他の乗組員も訴える可能性があって、
トモダチ作戦に参加した米兵、2万4千人の1割が訴訟すれば、
600億ドルを超える、損害賠償になる可能性があるのです。
これだけでも、日本円にして5兆円を超えるわけですから、
東電は支払えるはずもなく、また政府が税金で払うのでしょうか。

日本人同士であれば、政府が強引に無いことにしてしまう、
様々な法律が整備されつつありますが、アメリカでの訴訟では、
そう簡単には、揉み消すことも出来ないと思われます。
現実的には、日本政府とアメリカ政府が何らかの取引をして、
アメリカは日本に貸しを作り、幕を引くでしょう。
結果としては、また日本はアメリカに弱い立場を作り、
様々な交渉事で、不利な条件を飲まされることになるのです。
アベノ独裁は、この危機をどう乗り越えるのでしょうか。

福島原発メルトダウンを、隠し続けたあげくに、
同じ隠蔽を、アメリカに対してもやってしまったのなら、
今後同じような訴訟は、出てくる可能性が高いのです。
しかしアメリカ軍のトモダチ作戦において、実際には米軍が、
炉心熔解を知っていながら、兵士を適切に扱わなかったのなら、
そのときは米軍が、責任を負うことにもなるのです。
ことは国外だけに、その後の展開が気になります。

 
※この訴訟は、一年前のことですが、
 その後の展開がどうなったのか、わかりません。
 新聞テレビでは、どのような報道があったのかなど、
 ご存知の方がいれば、教えてください。