食べることは生きること!

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南砺市城端にある「湧々農場」で、食育講座がありました。
てらこ子ども園の斉藤さんのお誘いで、話を聞きに行きましたが、
農場長の吉田稔さんのお話しは、とても興味深く面白かったです。
時々大声を出して騒ぐ、姫を抱っこしながらではありますが、
あらためて学ぶことも数多くあって、充実した時間となりました。

例えば「こめかみ」って、お米を噛む時に必ず動きますが、
この動きが腸や頭を活性化させて、健康な体になるのだとか、
醸造と発酵の違いや、時間を掛けることの大切さなどを伺いました。
現代人は常に忙しくしていて、食事の準備も食事そのものも、
あまり時間を掛けずに、早く済ますことばかり考えているようですが、
これでは命が豊かになるはずがない、と言うようなことでした。

基本的には、僕らの考えと同じように自然の命を大切にして、
人間が食べるものも、極力自然のままに作る農業を目指しています。
実際に周囲は畑が広がる小屋で、お話を伺いましたので、
清々しい気分になれたのは、お天気の所為ばかりではないでしょう。
農薬や肥料を使わない農業なので、命の営みがそのまま広がり、
周囲一体が、気持ちの良い空間になっている気がしました。

吉田さんは、元々は農協で働いていた人だとのことですが、
30代で体をこわしてしまい、いろいろ勉強する内に、
農薬や肥料による農業は、間違っていると考えられたようです。
それから農協を辞め、自分の農地でコツコツと始めたのが、
今の湧々農場の始まりとかで、すでに30年以上続けているようで、
なるほどやはり南砺市にも、自然農と同じ考えの人はいたのです。

彼が言うところの、化学肥料栽培の本当の恐ろしさとは、
★細胞が大きくて細胞数が少ないので、栄養分も少ない。
★まずい、硬い、臭い、酸化しやすい、香りがない。
★色と形ばかりで味がないから、料理には調味料がたくさんいる。
★野菜自体が健康でないので、食べた人間も健康にならない。
★化学物質で無理に大きくされているから、生命力がない。
およそこんな感じで、こんな物を食べていては病気になると言うのです。

小さな子どもを連れた、若いお母さんたちを中心にして、
30人近い人たちと、20人近い子どもたちが集まっていましたが、
自分で歩ける子どもたちは、薩摩芋掘りに出掛けて行きました。
焼き芋とカボチャのスープをいただいたのも、とても美味しくて、
台風一過の秋晴れが広がって農地に、遠く新湊の新大橋がくっきり見えて、
なんとも言えない、秋晴れが気持ちいい午前中のひとときでした。

今の農業は、大量生産で大量出荷をしないと儲からないうえに、
政府は大規模農業ばかりを支援しますから、化学肥料は必需品です。
だけど美味しい野菜を食べたければ、自然の恵みをゆっくりいただく、
これしかないことは、何千年もの人類が知っている事実でしょう。
ひたすらお金を稼ぐことや、儲けることばかり考えていないで、
美味しい生活を味わって楽しめる、豊かな暮らしが広がればいいですね。