オリバー・ストーン発言

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アメリカ人映画監督の、オリバー・ストーンは、
1978年に、『ミッドナイト・エクスプレス』で、
アカデミー賞の脚色賞を受賞して以来、その作品は、
1986年の『プラトーン』、1989年の『7月4日に生まれて』、
と2度にわたって、アカデミー監督賞を受賞しています。
またヴェネツィア国際映画祭ベルリン国際映画祭など、
数多くの国際映画祭で、 監督賞や特別賞を受けている。

内容は常に、現代社会の問題をするどくえぐり出したもので、
それゆえに賛否両輪の評価がありますが、社会派映画監督として、
世界でも有数の名監督であることは、間違いないでしょう。
そんな彼は、世界で唯一の被爆国としての日本にたいし、
以前から深い興味を持って、様々な発言をしてきていました。
そして今回は初めて広島を訪問し、平和式典に参列して、
いつもながらに、歯に衣期せぬ発言をしています。

以下は、オリバー・ストーンの広島でのスピーチから抜粋。
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「第二次大戦で敗戦した2つの主要国家はドイツと日本だった。
 両者を並べて比べてみよう。ドイツは国家がしてしまった事を反省し、
 検証し、罪悪感を感じ、謝罪し、そしてより重要な事に、その後の
 ヨーロッパで平和のための道徳的なリーダーシップをとった。

 ドイツは、60年代70年代を通してヨーロッパで本当に大きな道徳的な
 力となった。平和のためのロビー活動を行ない、常に反原子力であり、
 アメリカが望むようなレベルに自国の軍事力を引き上げることを
 拒否し続けてきた。2003年、アメリカがイラク戦争を始めようというとき、
 ドイツのシュローダー首相は、フランス、ロシアとともに
 アメリカのブッシュ大統領に“No”と言ったのだ。

 第二次大戦以来私が見た日本は、偉大な文化、映画文化、そして音楽、
 食文化の日本だった。しかし、私が日本で見る事の出来なかったものが
 ひとつある。それは、ただのひとりの政治家も、ひとりの首相も、
 高邁な道徳や平和のために立ち上がった人がいなかったことだ。
 いやひとりいた。それは最近オバマ大統領の沖縄政策に反対して
 オバマにやめさせられた人だ。

 みなさんに聞きたいのは、どうして、ともにひどい経験をした
 ドイツが今でも平和維持に大きな力を発揮しているのに、日本は、
 アメリカの衛星国家としてカモにされているのかということだ。
 あなた方には強い経済もあり、良質な労働力もある。
 なのになぜ立ち上がろうとしない?」
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さらに踏み込んで、アメリカのアジア侵略戦争による武器輸出と、
現在進行している極東アジアでの、中国を封じ込めを装った軍事作戦、
ひいては軍需産業による、膨大な武器輸出を批判して見せます。
そして恐ろしいのは中国ではなく、アメリカだと指摘するのです。
この発言は、ほとんどのマスコミでは取り上げられなかったようですが、
多くの平和を望む人たちが、彼の発言をネットに広めており、
僕も彼の心を意気に感じて、この発言を広めたいと思うのです。