雨水~天水

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今日は雨水、と言っても寒いので、
雪が溶けて雨水の如く流れる、ありがたさは、
まったく感じないまま、家に籠もっています。
もともと体が強くはないし、一度風邪を引くと、
なかなか治らないのが、いつものことなので、
ともかくゆっくり、体を休めたいところなのですが。

雨水と言えば、天水でもあるわけですが、
天水と言えば、思い出すのは沖縄の離島です。
僕が初めて行った頃は、まだ水道が来ていないし、
井戸水は塩が混ざって、飲料には適さないので、
普段の水は、天水を使っている所がほとんどでした。
島の集落は、水の手にはいる所に出来るのです。

そして僕がお気に入りの、平野集落の場合は、
近くには川らしい川もないのですが、鍾乳洞がある。
この鍾乳洞の中にはいると、一年中水があるし、
この水は基本的に湧き水なので、飲料にも適するとか。
そして集落の少し高台に、水を溜めた水源があって、
これが簡易水道の、貯水池だったようでした。

小さな水源なので、夏には水涸れのことが多く、
雨天が少ないぶん、僕らは毎日海で遊べたのですが、
水不足は深刻で、シャワーも自由には使えませんでした。
宿には独自の天水受けがあって、水瓶もあるのですが、
その瓶に水が無くなれば、シャワーも浴びられず、
水の出る時間帯に、バケツとロープで水を上げました。

鍾乳洞へ行けば水はある、とは言うものの、
鍾乳洞から宿まで、水を運んではいられません。
時々こうして、探検にいくのは面白かったのですが、
次第に行かなくなって、道もわからなくなっています。
そして今では、忘れ去られている鍾乳洞ですが、
雨水とか天水とか聞くと、今でもよく思い出すのです。

あのころ僕らは、楽しむことが生きることのように、
せっせと海へ行って、牧場や山へ行って遊んだことを。
あれから少しずつ自然は管理されて、無くなって、
管理された観光地と、見捨てられた荒れ地だけとなり、
僕らは次第に、行かなくなったように思います。