男女の差と格差

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今年の新成人「欲しいものランキング」を見ると、
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男性では、
1位「最新パソコン」(90人)
2位「最新スマートフォン」(72人)
3位「クルマ」(62人)
4位「ゲーム(ハード・ソフト)」(60人)
5位「最新タブレットPC」(52人)
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女性では、
1位「お洒落なインテリア」(68人)
2位「家・マンション」(66人)
3位「最新パソコン」(63人)
4位「クルマ」(60人)
5位「ペット」(58人)
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となっていました。

調査した「WEBR25」によれば、男性はデジモノに関心が高く、
女性はインテリア、住まい、ペットなど暮らしに関心が高い。
また若者のクルマ離れと言われながら、男女ともに関心が高いので、
欲しいけど買えないのが、クルマに関する現状ではないかと分析します。
男女ともに同じように、クルマに関心があるというのは、
クルマには男だけが感心があった昔とは、大きく変わったとも言える。

さらに時代の変化を感じさせたのは、ブランド品に対する意識で、
これは一昔前と違い、男女ともに関心が薄いことが明らかになりました。
男女ともに、シビアに必要なものを選び始めているのでしょうが、
ここには当然、使えるお金に余裕がないことも影響しているのでしょう。
一ヶ月に自由に使えるお金は、半数近くが1万円未満なのだそうですから、
ブランド品だからと、多額のお金を支払いたいとは思わないのでしょう。

気になるのは、日本では男女の格差が大きいと指摘されていることで、
世界経済フォーラムの「世界男女格差報告」によれば、
日本は調査対象となった135カ国中、101位とされています。
当然ながら「賃金の平等」指数は悪く、97位となっていますし、
幹部や管理職の指数は106位、政治への関与は110位なのですから、
日本人の女性はどうして、こんな状態に甘んじているのでしょうか。

実は法的な問題が大きくあって、いわゆる男女雇用均等法以来、
日本における男女平等の法律はことごとく、男性中心な法の下の平等で、
家庭を顧みない男性の価値観に従って初めて、平等だといわれます。
欧米では女性が社会進出できるように、男性の労働基準を押さえたことで、
男性も家庭のことに責任が持てるようになって、男女平等が実現する。
だけど日本では、女性にも家庭を顧みない働きを要求したのです。

これではどこかにしわ寄せが来るのは、あたりまえの話なので、
うっかり男女平等に働く女性は、家庭的なことが出来なくなります。
さらに困ったことに、よほど大きな企業でない限りは、
誰かが育児休暇を取れば、他の女性にしわ寄せが来て困るので、
子育てをしようとすれば、仕事を辞めざるを得ない状況になります。
もちろん男性が育児休暇など、非常識とされてしまうのです。

僕が住む南砺市においても、行政が関わる公的な機関では、
女性の登用を進めてはいますが、男女平等にはほど遠いでしょう。
その理由はやはり、家庭を顧みない男性に合わせた基準なのであって、
決して女性の能力が劣るわけではない、と思っています。
しかし同時に、仕事は男性に任せておいた方が楽なのだから、
女性は一歩下がって男性を立ておき、気楽にすればいいと思っている。

男と女が集まる場所では、女性がお茶くみやお酒の用意をして、
男性は胡座をかいて待っていれば、ことが済む習慣にも問題がある。
田舎独特の風習かも知れませんが、こうした習慣が無くならない限り、
日本の女性はいつまで経っても、男性と平等にはなれないでしょう。
法的な整備が先か、おかしな慣習を無くしていくことが先か、
135カ国中101位の汚名を晴らすには、両方が必要だと思うのです。