ホワイトアウト

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2日からの雪は、3日4日と断続的に降り続き、
特に4日の朝にかけての積雪は、ドカ雪状態でした。
この日は妻の定期健診があったので、早朝に除雪をして、
8時半には家を出て、済生会高岡病院に向かいましたが、
道路は除雪が間に合っておらず、国道を走ってさえ、
硬く踏みしめられた雪が、全線を悪路にしていて、
軽四では、とてもスピードを出しては走れませんでした。

なんとか1時間かけて病院について、受付をしましたが、
正月最初の診療日だったせいか、多くの人で混雑して、
9時半に受け付けたにもかかわらず、10時半から健診です。
さらに何度か待たされて、終わったのは11時半頃、
彼女もすっかり疲れた様子で、これではまるで、
体調を悪くするために、病院まで来るみたいな話です。
幸い待ち時間の時に、自然農での知り合いに出逢い、
いろいろ話が出来たので、ありがたかったのですが。

帰り際には、別の自然農仲間にも出会って話が弾み、
それぞれみんな、さかえ助産院のお世話になるようなので、
まるで同窓会のように、話が盛り上がって面白かったのです。
それにしても自然農仲間の出産ラッシュは、大したもので、
もともと子育て中の人たちも、次々に懐妊しているので、
今年は小さい子どもの仲間が、さらに増えそうです。
お金に裕福な人は少ないはずだから、少子高齢化なんて、
やっぱりお金の問題ではなく、環境問題なのでしょう。

僕にとっては12年目の自然農ですが、田舎に帰って、
自然農に出会って、コツコツと田畑に向かうようになって、
明らかに変わったのが、衣食住の生活環境と共に、
何を大切に生きるかの、精神環境だった気がします。
こうした価値観の刷新は、一人では難しいものですが、
幸い石黒家の存在や、仲間たちがいることによって、
道を見失うことなく、やってこられたように思うのです。

病院からの帰り、ホワイトアウトした雪道を運転中に、
一度タイヤがスリップして、対向車線に大きくはみ出し、
あわや対向車と、衝突しそうになってあわてました。
だけど体が自然に反応して、ハンドルを切り裁き、
無事に自車線に戻って、彼女も冷や汗をかいたと思います。
いつどこで何があっても、即座に対処できるには、
ある種の諦観というか、ぶつかる時はぶつかると覚悟した上で、
リスクを最小限に留める、即断と行動が大切なのでしょう。

雪が止んで青空が広がるのを見れば、本当に気持ちが良くて、
どんなに大変なことがあっても、心して受け止めれば、
人間はなんとか生きていけるから、すばらしい命だと思います。
ちょっとやそっとのことで、死んでしまうわけではないから、
常に生き延びることを前提に、可能な努力をして楽しめる。
無理なことなどしなくても、最大限の努力をして、
あとは神にお任せしながら生きれば、よい人生が過ごせる、
そんなことを思いながら、純白の道を帰宅しました。