夏の夜空

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富山県天文学会会員である、水上洋さんによるお話し会、
「南砺で星を見る楽しみ」が、じょうはな座で行われました。
大きな会場に、あまり大勢の人が集まったとは言えませんが、
星の話は大好きなので、1時間半がアッという間に過ぎました。
もちろん今回はまったく眠りませんでしたし、興味深い話で、
夢中になって聞いていたら、話しが終わってしまった感じです。

話は大きく分けて三つ、一つは陰暦と太陽暦のことで、
旧暦による昔ながらの七夕は、処暑に近い新月から7日目。
つまり今年は23日が処暑ですから、その前の新月は18日で、
そこから7目の24日が、古い歴での七夕と言うことになります。
陰暦は月の満ち欠けに一致しますが、一年の日数が合わないので、
3年に一度閏月があったり、ややこしく一年365日に合わせます。

さらにこの七夕で登場する織女星牽牛星は、中国の呼び名で、
日本では織姫と彦星、西洋では琴座のベガと鷲座のアルタイルですが、
この二つの星に白鳥座のデネブを合わせたのが、夏の大3角形。
小学校の理科の教科書にあった気はしますが、その当時は興味がなく、
大人になって旅をするようになり、旅先で夜空を見るようになって、
始めて星空に興味を抱き、星座の名前も覚えた気がします。

そして三つ目の話題は、カノーブスと言う星の話ですが、
これは南の地平線近くに出るので、富山県では滅多に見られない。
見られる場所を求めて、氷見の山奥まで出掛けて見た話など、
普段聞き慣れない星の名前で、あらためて富山県の特徴を考えました。
山の多い富山県では、夏でも南の星を見ることは難しいので、
夏の星座はあまり一般的ではないように、思っていたのでしょう。

僕も石垣島で始めて蠍座を見たときは、なるほどここは南の島だと、
ひどく感動して見たのを、今でもよく覚えているのです。
石垣島で7月の一番星と言えば、アルクトゥルスなのですが、
これを自分の星だと決めて、夜空を眺めるのが好きになりました。
カノーブスは、このアルクトゥルスよりもさらに明るい-0.7等星で、
南では有名な島なのでしょうが、僕なんかまったく知らない星でした。

話を聞いているうちに、石垣島の「北のとうだい」で見る星座が、
次々に思い起こされてきて、なんとも言えず楽しくなりました。
夕方からビールを飲みながら、芝生の庭に寝ころんで空を見上げ、
一番星ががアルクトゥルスなら、最初に浮かび上がる星座は蠍座です。
蠍座の下に南の冠座があって射手座があって、そこに天の川もある。
鷲座、イルカ座、琴座、冠座、そして白鳥座の十字を見つけると、

いつのまにか空一杯に星が満ちて、僕は宇宙にさまよい出す!