接ぎ木

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今年の春の農作業は、知人農家のお手伝いから始まりました。
と言うのも、自分の田畑はまだ雪に覆われていたので、
ハウスで苗作りをしている農家で、苗作りのお手伝いをして、
今のうちから、夏の沖縄費用を準備しておこうという算段です。

ハウス内での作業は、天気がいいと驚くほどに暑くなり、
冬用装備で来ている僕らは、次々に服を脱いで薄着になります。
長袖の人は腕まくりまでして、半袖の人もいるくらい、
僕にとっては、まさに一足早く夏を思いながらの仕事です。

苗作りの中には、いわゆる接ぎ木作業などもあって、
自分でやっている自然農では、決してやることのない作業も、
ここではいろいろとやってみるのは、面白いものでした。
接ぎ木のやり方にも二種類あって、写真に撮ったのはその一つ、
かんぴょうの台座に、スイカの芽を接ぎ木している様子です。

接ぎ木をすれば良く育つとか、病気に強いとかだそうで、
苗を買うときも、接ぎ木の苗は一般より少し値段が高いのですが、
これだけの手間暇を掛けているのですから、仕方ないでしょう。
それでもよく売れるのは、作付けをする側からしてみれば、
同じ面積で収穫できるものが多い方が、嬉しいに決まっています。

台座にされるかんぴょうは、かんぴょうにはならないで、
接ぎ木されたスイカが育つだけなのですが、そこは植物です、
文句も言わずに、せっせと命の絆を繋いでいくのですが。
人によっては、何だかなあ・・・と思う人もいるでしょう。

イカから見れば、かんぴょうを殺しても自分を生きるわけで、
かんぴょうから見れば、自分を殺してスイカを活かす。
どちらがいいとか悪いとか言うのは人間で、命は綿々と続き、
世界を命で埋め尽くすまで、愛し合っていくのでしょう!