原子力マフィア Vs 菅直人

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3.11から1年以上が過ぎて、様々なことが明らかになってきました。
いわゆる原子力ムラとは何だったのか、日本では生々しすぎて、
誰も明らかにしなかったことも、海外のジャーナリストによって、
少しずつ詳細が明らかになってきたことは、以前にも書いた通りです。

そうした数多くの特集番組の中でも、今日ご紹介するのドイツの番組は、
なぜこうした番組が日本で出来ないのかも含めて、考えさせられるものです。
それは第二ドイツテレビ<ZDF>が制作した「フクシマの嘘」
と題されたもので、ここでは日本語字幕つき映像をご紹介します。
http://uesugitakashi.com/?p=1203

「3.11に起きたことは、これから日本に起きることの前兆かも知れない」
と言うレポーターは、これから日本に何が起きるというのか?
この番組を見れば、僕らが今まで危惧してきたことが単なる憶測ではなく、
3.11が起きるべくして起きた、原子力マフィアの闇の帰結として、
次にはあまりにも取り返しのつかない、大惨事が予測されるのです。

東電の原発が、どれほどの危険を隠して維持されてきたものか、
検査技師などの証言を通して、危険が隠蔽されてきたことが明かされ、
さらには担当官庁さえ、それを揉み消してきていたのです。
そのことに気付いた当事の福島県知事、佐藤栄作さんは、
東電に問いただしたところ、次々に重大な事故の隠蔽が明らかになる。

ところがその後、原発推進は止まるどころか反撃に出て、
佐藤県知事の周囲では、様々な恐喝まがいの摘発が起きて逮捕され、
県庁内でも病に倒れるものがでてきて、彼は県知事を辞職します。
犯罪摘発期間である国の権力機構までが、原子力マフィアの手先となり、
この強大な利権は、日本の政治経済マスコミを牛耳っていたのです。

3.11の後に、詳細な情報が菅内閣に届かなかったことから、
菅首相原発や東電に乗り込んで、怒りを込めてマフィアと対峙する。
いよいよ危なくなった東電が、福島第一原発から退避したいと言ったとき、
菅さんは強くそれを制して、対処し続けることを求めたのは、
日本を守る国のリーダーとして、まことに立派な態度でした。

被災地から持ち出さないとする瓦礫の処理も、原子力政策の方向転換も、
あまりにも当然の判断と言うしかありませんが、不思議なことに、
テレビを始めとする日本のマスコミは、菅さん叩きに熱心で、
彼は遂に、8月には総理大臣を辞職せざるを得ない状況になってしまいます。
多くの人は菅さんを支持したのに、マスコミはそれを無視したのです。

かくして福島原発事故の犯人たちは、いまだに誰一人責任を取らず、
犯罪者として裁かれることもなく、巨大マフィアを牛耳っており、
一方で日本の首相は、マフィアの反撃を退けることが出来ずに、
辞任せざるを得なかった、これが原子力マフィアの実力なのです。
間違いを犯した者が裁かれない、無法国家となった日本。

鳩山首相は、日本が戦後のアメリカ支配から脱していないことを実証し、
菅首相は、日本の政治・官僚・マスコミ・財界・学会などが、
原子力マフィアに牛耳られていることを実証して、首相の座を去りました。
僕らはこの巨大な闇のパワーと、どのように向き合えばいいのでしょう。