山の映画会

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このところ数年間、毎年農作業が終わる季節に、
八尾の山中にある大玉生の友人宅で、映画会をやっています。
大玉生と大長谷に、自然農をやっている家族があって、
それぞれ何人か、学校へ行っていない子どもたちがいるので、
その子たちと一緒に映画を見たい!、と思って始めたものです。

今年は9月10月と忙しくて、ゆっくりできなかったので、
いつのまにやら12月後半となって、ようやく実現できました。
今回持っていったのは、「チェブラーシカ」「ドラえもん
THIS IS IT」それになぜか「A Hard Day's Night」。
基本的には小さい子に合わせて、用意した2本と、
すでに10代の子たちに合わせて用意した「THIS IS IT」。

「A Hard Day's Night」は準備時のバックサウンドのつもりで、
持っていったのですが、これがなぜか6歳の子に大受けで、
結局は4本を、4時から11時まで掛けて全部見ました。
途中で夕食休憩はしましたが、ほぼ6時間の長丁場にも関わらず、
子どもたちは全員、最後までしっかりと見て楽しんでいたようです。

僕は映画で社会問題を考える「ぴ~すフィルムネット」を企画し、
ときどきあちこちで、映画の上映会をやっているのですが、
著作権もあって、正規の上映会は年に一度くらいしかできない。
あとは仲間内で見るだけか、ドキュメンタリーを見るだけで、
思うような活動ができているわけではありません。
それでもやめないのは、人の繋がりが楽しいからです。

写真で見ての通り、周囲には田畑のほか山しかないド田舎で、
定住家族が2家族の他は、たまに人が来るセカンドハウスが2軒。
こんなのは限界集落でさえないのでしょうが、生活は成り立ち、
子どもたちは何に毒されることなく、気持ちよく育っている。
これほど子育て環境に恵まれた場所も、少ないでしょう。

・・・なんてことを言うと、お金でものを考える人たちは、
学校もない場所では、子育てなんかできないと言われたりする。
一人子どもを育てるのに、○○○万円掛かるから、
子どもは一人しか育てられない!なんて声も聞こえてきます。
いったいいつから、お金で子どもを育てられるようになったのか?
いやいや、そんなことができるはずもないのですが・・・

大長谷の石黒家と大玉生の森家で、合わせて8人の子どもたちが、
お金や学校に関係なく、すくすく育って次々に自立するのを見ると、
「子どもが宝であるとは、こういう暮らしを言うのだなあ!」
と納得しながら、少しは自分もお手伝いしたくなるのです。