なぜ?放射性瓦礫を全国拡散させるの?

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このところ、富山県内の人たちや全国のMLで、
福島の放射能汚染瓦礫を、余所で受け入れるかどうか?
さかんに議論されるようになってきています。
これは政府が要請して、地方自治体が検討するのですが、
そもそもなぜ、放射能を全国拡散させるのかわかりません。
毒もみんなで少しずつ飲めば、恐くない!って発想でしょうか?

富山県内では、森富山市長が早々と受け入れを表明して、
「毎年1トンの瓦礫を受け入れる」とのことですし、
そのほかにもいくつかの市と組合が、受け入れ回答しています。
それを支持する人たちの意見や、書き込みを見ていると、
放射能汚染によって不安な福島の人たちを、
少しでも助けたい思いで、痛み分けをしたいのでしょう。

だけどまともに考えるなら、この話はなんだかおかしい。
通常の法治国家なら、多くの人を苦しめるようなことをすれば、
その行為は犯罪と見なされ、責任者は罪を問われて罰を受けます。
どんな小さな交通事故でも、罪が問われて罰せられるように、
原発事故が過失であったとしても、過失責任は大きいのですから、
責任者は刑事告訴され、罰を受けて後処理がされます。

すなわち、責任者が罰を受けることで間違いを認め、
新たな目標に向けて、やり直しを始められるわけですが、
今回の原発事故では、東電の責任者など誰一人刑事告訴されない。
すなわち、誰も過失責任さえない?と判断されているのです。
こんな状態で汚染瓦礫を受け入れることは、共犯と同じで、
誰も責任を取らない、犯罪に免罪符を与えることになるでしょう。

汚染瓦礫の受け入れを拒否することは、心情的には辛いことで、
福島の人たちを、拒絶しているように思うかもしれませんが、
無責任なこの国の指導者の要請を、受け入れるばかりではいけません。
思えば正直者だった菅さんが、首相だったときには、
「瓦礫はその県で始末せよ」と言っていたのですから・・・
彼はマスコミ電力事業者から不人気の烙印を押され、下ろされました。

いわば日本は、巨大な電力利権によって法律まで支配されており、
法律体系は、彼らが重大犯罪を犯しても守られるようにできている。
それどころか、彼らを取り締まろうとする人たちは、
首相と言えども、首をすげ替えられてしまうのでしょう。
しかもこうした行為は、目に見えない独裁者の合法的な宣伝で、
世論の民意として行われているから、不気味なのです。

こうした魑魅魍魎に支配された国を、どうやって正せるのか?
そのためには、何よりも闇に荷担しないことが大切で、
合法的独裁者に対して、正体を暴いて荷担しない必要があります。
原発の推進が間違っていなかったのなら、僕らに痛みを押しつけず、
自分たちで全部処理すればいいのであって、処理できないのなら、
まず罪を認めて罰を受け、僕らに協力を求めればいいのです。

そんなこともできないこの国の指導者は、失格です。

参考のため、東京都市大学大学院の青山貞一さんによる、
汚染瓦礫処理の方法を、リンクで紹介しておきます。
http://eritokyo.jp/independent/aoyama-fnp10177...html