幸福度ランキング

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お金換算出来ない、人々の幸福をどう評価するのか?
どうしても数値化して比べないと、気が済まない人たちは、
様々な指標に表して数値化し、比べることに熱心です。
いわゆるGNP(生産額)に代わる、GNH(幸福度)のことですが、
とうとう日本国内では、都道府県別幸福度ランキングなるものを、
法政大学の坂本光司教授が発表して、話題になっています。

それによると一番幸福度が高い県が福井県で、2位に富山県
3位に石川県と、北陸3県が上位を独占してしまいました。
この調査は 3.11以前に行われたものをベースにしているそうなので、
日本で一番原発の多い福井県は、安心面でランクを下げているでしょう。
そうすると、原発のない富山県が繰り上げ1位になるでしょうから、
なんと、僕の住む富山県が日本で一番幸福な県になります。(^_^;)

40項目ほどの指標を数値化した結果は、もっともらしいですが、
どんな項目で人々の幸福が網羅されたのか、疑ってみる必要もある。
だけど今のところ、何を指標にしたのか詳しくわからないので、
とりあえず富山県が、日本で最も幸福度の高い県だとしましょう。
しかし沖縄のように、移住人口も多い人気のある県が、
ランキングで低いのは、どうしてなのかも気になります。

さらに驚いたのが、9月に初めて行ってみて好きになった、
四万十川がある高知県が、最下位から2番目なのはどうしてなのか?
あの牧歌的で、独特な雰囲気は幸福ではないのか?
そんなことを思っていたら、こんな写真(右)が目につきました。
四万十川沈下橋を渡る女学生の写真で、いかにも気持ちがよく、
なにやらのびのびと自由な感じがして、好感が持てるのです。

幸福度を数値化して比べる試みは、世界中にあって、
そのランキングを見ると、日本はたいがい中位にあります。
上位に来るのは北欧かスイス、オランダ、カナダと言った国々で、
統計によっては、経済規模の小さい中南米が多くを占める。
北朝鮮のランキングでは、中国が1位になっているようですから、
結局は何を指標にするかで、ランキングは変わってしまいます。

でもって、もう一度なにげなく写真をチェックしていたら、
幸福度を表す記事の写真には、不思議と自転車が多いのに気付きました。
デンマークでもスイスでも、自転車でどこへでも行けるようだし、
写真(左)のスイスをはじめとして、自転車ごと乗れる鉄道も多い。
脱車社会を考えた結果がそこに見えますが、日本ではほとんど見られない。
明治の開国も平成の開国も、アメリカの圧力でしかない国の悲哀か?

みずから進んで「どんな国になろう」とするのか見えない、
日本の立ち後ればかりが見えて、さみしい気持ちになりました。
ランキング上から2番目の富山県と、下から2番目の高知県とで、
どちらにしても、子どもたちに夢や誇りがないのではどうしようもない。
幸福度第1位の原発立県は、日本を象徴しているのだとしたら、
原発なしで第2位の富山県には、どんな希望が託されるのだろう・・・