「化物語」

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Yahoo!プレミアムに入っていると、無料で見られるアニメがあるので、
ときどきチェックして、面白そうな作品があると見ています。
今回なにげなく見たのが「化物語」ですが、これが絶妙に面白くて、
読んだのは無料の第2話~第5話だけでも、記事を書きたくなりました。

アニメと言っても、元はメフィスト賞を受賞したライトノベル作家
西尾維新さんが書いた小説であり、まず内容がしっかりと面白そうです。
彼はペンネームさえ「NISIOISIN」と回転対称の回文になっているくらい、
最新の深刻な問題を扱うときも、軽いタッチで茶化したりする。
それでいて、押さえるべきところは押さえているから内容も興味深い。

さらにこの作品は、アニメ化された段階での映像表現が魅力的で、
基本的にはかわいいキャラクターが、突然シリアスだったりエロだったり、
また化物と題するくらい、おどろおどろしかったりもするのですが・・・
この変身が少しも違和感なく、物語としてすなおに受け入れられてしまう。
原作の良さに加えて、アニメの面白さが効果的に加わっているのです。

しかもアニメの世界として、現実世界から遊離してしまわないように、
所々で実写のシーンがあったり、デザイン画風のシーンが入っていたり、
映像を見ているだけでも見応えがあるし、実写映画の雰囲気もある。
主人公は落ちこぼれ的な高校生ですが、彼にはちょっとした能力があって、
その能力のおかげで、良くも悪くも次々に女性や化物と関わっていく。

だけどその化物とは、それぞれの人が抱えている心の問題なので、
必ず解決する方法があって、それを指南する人物も登場する。
あくまでも深刻な内容にはならずに、コケティッシュな魅力もあるし、
さらに面白いのが、クールな会話の中にある駆け引きのリアルさでしょう。
ほとんど場面が変わらない中で、会話の面白さに釘付けにもなるのです。

若い人が抱える心の問題を、言葉遊びをしながら切り開いていって、
同時にアニメの映像が、言葉の裏にあるものを映像化して見せてくれる。
童貞とか処女とかへの拘りや、強がってみせながら弱い内面を持つ、
中学生から高校生を中心に、大人にも通じる現実分析も興味深いですし、
人の心が何によって成り立っているのか、考えさせられることも多い。

まだ4本しか見ていないので、あまり大きなことは言えませんが、
数あるアニメ作品の中で、ガンダムに次ぐ売上本数があるというのも、
なるほどそうだろうなあ・・・、と納得できる作品だと思います。
画像検索すると、世界中のサイトが出てくるのも時代性ですね!