心頭怒髪天の人
テレビを見ていた時代には、専門家と言えばろくでもない人間と思っていましたが、
ネットでニュースや情報を見るようになると、必ずしもそうではないとわかってきます。
原発事故に対する対応なども、「まだ大丈夫、まだ大丈夫」なんて言っているだけで、
何が大丈夫で何が危険なのかを何も説明できない専門家など、糞喰らえ!ですが、
すでに有名人となっている小出裕章先生など、詳細な説明と発言を続けられている。
ネットでニュースや情報を見るようになると、必ずしもそうではないとわかってきます。
原発事故に対する対応なども、「まだ大丈夫、まだ大丈夫」なんて言っているだけで、
何が大丈夫で何が危険なのかを何も説明できない専門家など、糞喰らえ!ですが、
すでに有名人となっている小出裕章先生など、詳細な説明と発言を続けられている。
それでも解消しない疑問は多くて、例えば福島第一原発の事故に関して言うなら、
メルトダウンした核燃料の総量はどのくらいで、その放射線量はどのくらい有るのか?
現在測定されている放射線量が少ないなら、その他の放射線はどこへ行ったのか?
そんなことを心配していたら、ようやくおよその数値や危険性を聞くことができました。
あまりにも遅い話ですが、7月27日の衆議院厚生労働委員会での参考人として、
発言されたのは、東京大学アイソトープ総合センター長の児玉達彦さんでした。
彼らは違法だとわかっていても、福島へ出掛けて放射能を除洗し続けるしかない。
そんな良心に従って行動する人がいるから、日本は辛うじて体裁を保っているわけで、
マスコミは少しでも真っ当で公正な報道をする気があったなら、こうした人の発言こそ、
探し出してでも報道すべきだっただろうと、いまさらながらに残念でなりません。
児玉さんの話によれば、メルトダウンした核燃料の量はヒロシマ型原爆の29.6個分で、
しかも原発の核物質は、原爆の核物質よりも100倍危険性が長引くとのことです。
これだけを聞いただけでも、原発事故がどれほど恐ろしいものかわかりますが、
児玉さんはさらに、内部被曝の恐ろしさを染色体の特徴からわかりやすく説明します。
そうした知識と見識の元に、汚染地区の子どもたちに対する対応を厳しく批判し、
「自主避難は保証しない」とする政府対応が、いかに不見識かを解説しているのです。
いまだに止まらない放射能漏れの総量を考えれば、今回の事故の恐ろしさがわかります。
すでに4ヶ月以上の時が過ぎても、広がるばかりの被害を考えるとき、
事態の深刻さを知っている彼の激昂した声は、人間の良心から出た怒りの声です。
マスコミに飼い慣らされて、何でも他人事のように論じてばかりの人形ではなく、
自らの良心に従って発言し、法を犯してもやるべきことを行動する真人間、
彼の発言を見ていると、そんな人間のあるべき姿を見る思いがするのです。