世界遺産になる小笠原

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97年にニコノスで取った陸上写真なので、写りはよくありませんが・・・
 
小笠原が世界遺産になると聞きました。
どうやら小笠原にも経済の津波が押し寄せ、
屋久島や白神山系と同じ破壊が始まるようです。

僕は小笠原には3回行っています。
最初は30年以上前で、次が1988年、
3回目が1997年で、その次はありません。
最初に行ったときは、東京都の沖縄へ行く感じで、
単なる観光客だったと思います。

2回目はシュノーケリングの三点セットを持って、
初めて母島へも行ったし、海の中を見て回りました。
そして3回目は、完全にダイビングが目的で、
豪華なダイビングボートで、太平洋を走り回り、
念願のイルカと一緒に泳ぐことも叶えられました。

だけど僕にとって、小笠原の一番の思い出は、
一日掛かりで、ジョン・ビーチまで歩いたことです。
宿でおにぎりを作ってもらい、バスで小港海岸へ行って、
そこから中山峠を越えて、ブタ海岸から高山へ向かい、
何時間か山道を歩いて、ようやく辿り着く純白のビーチです。

すでに40歳を過ぎていた僕には、きつい歩きで、
大きなフィンなどを持って行ったこともあって、
帰り道は、途中で何度もダウン寸前になるコースでした。
それでも小笠原で一番美しいビーチへ着いた時は(写真)、
何とも言えない、幸せな気分を味わったことを覚えています。

だけどこの自然豊かな島々を、世界遺産にしてしまえば、
また大勢の観光客が押し寄せて、自然破壊が進み、
せっかくの大切な自然が破壊されてしまうのではないか?
実際に起きている屋久島や白神山系、近いところでは、
白川郷世界遺産の観光化を見ると、そう案じるのです。

そもそも何故、世界遺産に登録されることを望むのか?
登録された各地の世界遺産の現状を見ると、
観光客増加による、経済拡大が主目的に思われます。
だけど大量の人が押し寄せれば、自然が荒らされることは、
すでに多くの実例で、わかっていることではないのか?

いったい何故、現代人は何でもお金勘定したいのか?
せっかくの美しい自然を、少ない人で大切にする方が、
自然破壊の負荷も少ないし、守りやすいのではないのか?
それを大勢の人が来るようにすれば、開発破壊が進み、
いずれは、守るべきものさえ失われかねない。

もういい加減に、経済拡大の負の側面に気付いて、
せめてこうした自然豊かな場所は、観光化しないで欲しい。
そう思うのは、僕だけなのでしょうか?