縄ヶ池へ

イメージ 1
 
去年はずっと通行止めだった林道高清水線ですが、災害復旧工事も終わり、
今年はようやく縄ヶ池まで、水芭蕉を見に行くことが出来るようになりました。
せっかくだから行ってみたいと思いながら、なかなか行けずにいましたが、
午前中に馬畑で豆の種下ろしをしていたら、11時過ぎには暑くなったので、
農作業はそこでやめ、お弁当をもったまま縄ヶ池まで行ってみました。

林道を走り始めると、やがて車窓を通して入ってくる空気がひんやりとして、
気持ちの良い山の空気に包まれる心地よさが、全身を元気にします。
今日は日曜日なので、車の往来もいくらかあってすれ違いは要注意ですが、
この程度の人出であれば、熊除けにちょうどいい感じでしょうか。
すでに水芭蕉シーズンは終わりのようで、大きな葉陰に残っている花は、
どことなく精気が薄れて、その代わりにあたりの緑が色濃くなっていました。

遊歩道をぐるりと回る途中、池の畔で持ってきたお弁当を食べましたら、
もうお昼は過ぎていたのですが、他の人たちも座って食べ始めました。
たいていの人は、おにぎりをほおばる程度ですが、僕らはしっかりお弁当で、
すでに農作業で空いていたお腹に、吸い込まれるように入っていきました。
近くでボランティアらしいナチュラリストが、やたら大声でしゃべり続けていて、
こんな静かな湖畔には不似合いでしたが、あれはいったい何だったのでしょう。

食べ終わった頃に、大声のナチュラリストたちはいなくなったので、
僕らは静かな湖畔に横になって、ほんの一時ですが眠るが如く休みました。
疲れてい全身を、気持ちのよい空気の中で伸ばすだけでもさわやかです。
最後は湖畔を一周して帰ってきましたが、街へ戻ると空気は淀みます。
東京や大阪の大都会に比べれば、町中だって空気はきれいなはずですが、
やっぱり大量の緑に取り囲まれた山中の空気は、特別に美味しかったですね。

美味しい空気と水と、顔が見えて助け合う人たちがいる南砺市なら、
これ以上産業が増えなくても、みんなが幸せになる要素はたっぷりあります。
今は「まちづくり条例」に携わりながら、そうした幸せの種を守れるよう、
これからもまだしばらく、市民活動を続けていきたいですね。
大切なものは、その価値がわかる人たちで守っていくしかありません。