白熱した市民会議

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「みんなで考える協働のまちづくり条例市民会議」は19回目となり、
今月は全体をまとめて、最後の調整に入る月となってきています。
2月まで五つの分科会で検討を続けてきた、内容と具体的な条例分を、
混成した三つのグループに分け直して、最後の調整を試みるものです。
今回はちょうど県議会議員選挙の真っ只中で、来られない人が多く、
人数はやや少なかったものの、議論は白熱して時間を忘れるほどでした。

条例の細かい内容や条文は、全容が定まった時点でご紹介しますが、
2月にリーダー会議で検討したとき、大切な1条が抜けているとわかり、
急遽私案で付け足した条項があるので、今日はそれを紹介します。
抜けていたのは、協働の精神を後生に伝えるためのシステムでして、
これがないために、どんな良い条例を作っても活かされずに忘れられる。
そこで叩き台として、次のような1条を加えてみたのです。

第○条
  市は、こうした協働の精神を、将来に渡ってまちづくりの基本とするため、
 市が管理する義務教育の適切な時期に、授業でこの条例の内容を子どもたちに学ばせる。
 また、生涯学習においても、広くこの精神を学ぶ機会を積極的に押し進める。

まずこの条項を加えることに関しては、全員の賛同を得て検討に入りました。
その結果、「授業で」と入れてしまうと難しい問題が多くなり、条例審議会段階で、
外されてしまう可能性が高くなるから、「授業で」は取った方がいい。
そうすれば、課外学習や協働課職員の話を聞く会など、応用が利いて通りやすい。
また「生涯学習」の言葉は、定年退職後の人たちのイメージが強いので、
もっと幅広く学習参加してもらうには、「社会教育」が良いと意見がありました。
これらの手直しを経て、まとまった条文は次のようになりました。

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第○条
  市は、こうした協働の精神を、将来に渡ってまちづくりの基本とするため、
 市が管理する義務教育の適切な時期に、この条例の内容を子どもたちに学ばせる。
 また、社会教育においても、広くこの精神を学ぶ機会を積極的に押し進める。
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わずかなことですが、こうした詳細まで全員で話し合いながら議論を進め、
少しでも良い条例文案を作って、来年度にはこの条例の実現を目指しています。
残念ながら一部の市議会議員から、この市民会議が公開されているにもかかわらず、
「自分たちに秘密裏で条例を作っても認められない!」との発言もあるとか。
自らの責任で努力することなく、特権意識だけあって何もしない議員は、
なるべく次回の選挙で、立ち去っていただくしかないと思っています。

世界の新しい価値観の流れは、日本だけ無関係ではいられないものですが、
それは経済だけのことではなく、広く社会システムが関わってくることです。
それなのに日本では、グローバルと言えば金融や貿易経済のことばかりで、
政治を中心とした社会構造を見れば、封建時代のような旧習が続いています。
これを打破して新しい民主主義を実現するものこそ、協働の社会作りなのですから、
僕らはこの精神を大切に芽出しし、大きく育てていかなければなりません。

この社会作りに道筋を付ける、「市民協働のまちづくり条例」作成を目指して、
せっかくのチャンスである市民会議に参加できていることを、大切に活かし、
少しでも良い案を練り上げられるように、今後も努力したいと思うのです。