この国を滅ぼすものと再生への希望

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なんだか大袈裟な表題になってしまいましたが、
目が覚めた寝床の中で、うつらうつら考えたことを、
たまにはそのまま書いてみるのもいいでしょう。

最近は中国や北朝鮮の脅威が話題になっていますが、
本当に差し迫った日本国の脅威があるとすれば、
たぶんもっと別の、内側に巣くっているものだと思う。
例えば、日本中に散らばった原発などは象徴的で、
武力衝突など悲惨な被曝の引き金でしかないのですから、
すでにこの国は、軍備で守れる国ではなくなっている。

さらに天文学的な国の借金は、本来なら破産状態で、
実際にこれよりも少ない借金で破産した国もある。
それなのに日本が破産しない理由は、よく働くからで、
借金の利払いをする格好の奴隷になっているから、
働いても働いても、貧しさから逃れることは出来ません。
何も生産しない金融利子生活者が、勝者ってことですから、
この国には見えない勝者と敗者の国境線があるのです。

日本はどうしてこんな国になってしまったのか?
先日のNHK特集では、日本の膨大な借金を追求し、
官僚や政治家の苦悩を資料に沿って映し出していました。
まことに現状の経済破綻は、うぬぼれた官僚と、
高慢な政治家と、視野の狭い財界人との共作でしょう。
暴走を許した国民の責任を問う人もいるようですが、
本来は思想基盤を担う教育は、自立性を失っているし、
暴走を戒める役目のマスコミは、一緒に暴走したのです。

あらゆるものをマネー換算して、環境を破壊し続ける、
現代人の皮肉な経済活動を見ていると、哀れですが、
一部の人に富を集約するこのシステムは、実に巧妙です。
巧妙すぎて、官僚もコントロールできないかのようですが、
実はやる気がないだけで、やる気がない最大の理由は、
彼らも富を吸い上げる側の人間でしかないからでしょう。

こうして、今や内側から滅ぼされつつある日本ですが、
もはや希望がないかと言えば、なきにしもあらずではある。
問題を起こさない生き方としての自然農もそうですが、
新しい人たちの動きとして、おカネに縛られるのではない、
自分たちで手作りする生活が、見直されてきているからです。
人の生活に不可欠な衣食住など、おカネに頼り過ぎないで、
なるべく自給自立的に生産し、まかなう人が増えている。

そもそも人間の幸せは、五体と五感を活かすことで、
生活に必要な様々なものを創り出すとき、感じるものです。
食材も自分たちで作って、自分たちで料理した食事こそ、
一緒に食卓を囲む最高の味わいと幸せを得ることが出来る。
なぜなら、大根一本にも作った人の関わりがあるからで、
この関わりの量こそ、豊かさのバロメーターだからでしょう。
それをおカネ換算して購入してしまえば、喜びも換算され、
性も家族も教育も、おカネ換算の価値でしかなくなる。

おカネよりも人間性の豊かさを求めることによって、
新しい社会の仕組みを、考えることが出来るようになれば、
八百万の神々と暮らす豊かさを、現代的に再生できる。
そんなことを、うつらうつら考えながら目覚めた朝でした。
 

写真は、先日3歳になったばかりの大ちゃん。
日向ぼっこしながら、手作りケーキを食べています。