変わってしまった日本の気候風土

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台風4号が、北陸の北を東北に向けて進んでいます。
今頃僕らの地域に、最接近しているのでしょうが、
さいわいたいした風でもなく、雨の量も少なさそうです。
しかし今回の台風4号の最大の特徴は、その発生地域であり、
今までのように、フィリピン近海で発生したのではなく、
沖縄の八重山近海で発生、北上していることでしょう。

もともと台風は、熱帯の海で発生して北上するものですから、
これを現状に即して言えば、八重山近海が熱帯になっている。
そう思って見れば、石垣島滞在中の異常な天気の変化も、
次々に発生するミニ台風と考えれば、つじつまが合うのです。
実際に、通常の悪天候では考えられない風向きの変化があり、
上空で風が舞って、平野には珍しく西風が強かったのです。

天気が回復後に、浅瀬に強烈な潮の流れがあったのも、
台風後に起きる潮の急流に似ているので、納得できます。
こうした沖縄の熱帯化は、当然本州にも影響しており、
九州、四国、南紀地方が亜熱帯化しているのは当然として、
僕らの北陸地方でも、以前とは違う気象の様子を観察すると、
やっぱりすでに、亜熱帯の方向に変化しているように見える。

空を見れば、砺波平野だけで見ても変化が激しく、
スコールをもたらす黒雲が、目に見えて移動する様子など、
昔の北陸地方では見られなかった空が、当たり前になっている。
農作物や自然災害に対する対応も、少しずつ変わるでしょうし、
これからは、そうした方面での工夫が必要になるでしょう。
僕らはまだしも、子どもたちには困難な時代になるかも。

それにしても、こうした異常気象の原因の多くが、
人間の生産活動によるものだとすれば、なんとも哀れです。
生活を良くしようとして、せっせと働いた挙げ句の効果で、
安定した生活に一番大切な、自然環境を破壊してしまう。
この愚かさを止めるには、経済成長を考え直す必要があり、
世界的にはすでに多くの国で、真剣に議論され始めています。

そんな中で、日本の現状はあまりにも愚かであり、
目指せば地球全体を滅ぼすしかない、アメリカ型繁栄に、
いまだに追従する、この国のリーダーには呆れてしまいます。
しかし新しい流れとして、旧態然とした政治やマスコミ価値に、
はっきりと疑問を持って動き出している、若い人が増えており、
外側ではなく内側から、世界の変化は始まっているのです。
 
それにしても、今後フィリピン近海で発生する台風は、
沖縄を北上する課程でも、発達する可能性が高くなるので、
そう遠くない将来に、巨大台風が日本を襲うことが気掛かりです・・・