日本銀行なんか、いらない?

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太田総理の番組を見ていたら、経済評論家の森永卓郎さんが、
日本銀行なんかいらない!」との持論を展開されていました。
その根拠も明確に指摘されていましたが、出席した国会議員7人は、
問題を今の日銀総裁の所為にして、日本銀行そのものは必要だと言います。
はたして本当に日本銀行は必要なのか?、僕も必要だとは思えません。

森永さんは、まず日本銀行の役割が三つあると指摘されます。
(1)紙幣通貨の発行。
(2)政府のお金を預かる。
(3)銀行にお金を貸し出す銀行。

これらの業務を通して、国内の物価を安定させ、
健全な国民生活を維持させる役割を担うのだそうです。
物価を安定させる具体的な方法として、主なものは、
公定歩合の上げ下げ」と「公開市場操作」がありますが、
この10年ほど、日銀は役割を果たしているとは言えませんので、
こんな無能な日本銀行なんかいらない!と言うことになるようです。

さてこれは、単なる総裁が有能無能の問題なのでしょうか?

現代の通貨システムに大きな問題があることは、何度も指摘していますが、
その最大のものは、民間有利子金融による、勝手な資産量の増大です。
国の膨大な借金の利子だけでも、どこかで利益を得ている人がいるわけで、
さらに自由化されている金融の利子を思えば、経済は勝手に膨らむ。
その利益を、資産家や金融関係者だけが得るから貧富の格差が広がる。
こうした根元的な問題を解決しない限り、公定歩合の上げ下げや、
公開市場操作では、もう通貨や物価を安定させることは出来ないので、
日本銀行なんかいらない!」と言うことになるのです。

「それでは誰が通貨を発行するのか?」の問いに対して、
森永さんはちゃんと「政府が発行すればいい」と答えていました。
テレビでここまでオンエアするのは、珍しいと思うのですが、
こんな明白なことが、なぜかタブーのように取り上げられません。
政府が通貨を発行して、銀行への貸出利子を国政に使えば、
10%の消費税など集めなくても、一気に財政は豊かになるのに、
それをやらないのは、金融利権がアンタッチャブルなのでしょう。
マスコミも同罪で、金融利権に遠慮するから大声では言えないのです。

7人の国会議員は、誰一人として日本銀行そのものの問題を言わず、
今や名前連呼たけなわの国政選挙でも、誰もこの問題を指摘しない。
消費税アップだ、反対だと、問題をすり替えて大騒ぎをしているのです。
いよいよ明日が選挙の投票日ですが、民主が勝とうが自民が勝とうが、
同じ穴のムジナ同士の丈比べには、アホらしく思うしかありません。
僕は事前投票をしましたが、選びたい選択肢がないことが残念でした。