カモシカとの遭遇!

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栃原自然農クラブの、サンタの森自然農園へ、
区画の境界を明瞭にするため、杭打ちに行きました。
用意した杭が足りない分は、大きな石を目印に置いて、
作業を終えたところで、ついでに黒大豆を種下ろし。
このあと晴れの日が続きそうなので、草を刈り集めて、
種下ろしした場所に、草を被せていました。

大きなバスケットに集めた草を、手で撒くのですが、
持ち替えようとして、バスケットをバサッと置いたら、
畑の近くで、ガサッと何かが飛び跳ねました。
何?と思ってその方角を見たら、大きな動物です。
草藪の中から体の半分と頭が見えて、カモシカでした!
この付近で、何度か見かけたことはあるのですが、
これだけ近くで顔を見るのは、初めてのことでした。

カモシカは用心深く、草藪の向こうからこちらを見て、
だけど立ち去りもせずに、ジッと僕を見ています。
僕もしばらく見ていてから、少し話しかけてみました。
反応がないので、ともかく草を被せる作業の続きをして、
作業を終えてカモシカの方を見たら、近くにいました。
草藪の手前で、畑のすぐ外側に立っています。

挨拶代わりに手を振って、もう一度話しかけましたが、
何を言っているのかわからないのか、黙っています。
しょうがないので、ちょっと口笛を吹いてみたり、
簡単な英語やスペイン語でも、挨拶をしてみたり、
最後には、カモシカ語を話そうと努力してみましたが、
どうしても黙ったままで、じっとこちらを見ている。
その顔は、どことなく人間のようでもありました。

この時点では、僕はカメラをもっておらず、
せっかくカモシカと近づいたのに、写真が撮れない。
残念に思いながらも、作業も終わって帰路に就きます。
ところが、何を思ったかカモシカがついてくる。
まさかなあ・・・と思いながら歩いていくと、
かなり近づいて、一緒に歩いて来るのです。

嬉しい気もしましたが、あんまり人間に慣れて、
何か悪さをするようになっても、困るだろうと思い、
立ち止まって、カモシカに山へ帰るように言いました。
それでも車が止めてある近くまで、ついてきたので、
それならばと、車からカメラを取ってきて撮ったのが、
この写真と、他にも数枚違う角度から撮れています。
撮り終えてカメラをしまったら、どこかへ消えました。

この場所は、廃業したスキー場の前は段々畑で、
ずっと長いこと、人間のテリトリーですし、
特にカモシカが、抗議しに来たようでもありません。
それなら何故、なんのためにあんなに近づいてきたのか?
自然農をする人間に対する、好奇心だったのか?
それとも、何か伝えたいメッセージでもあったのか?

誰か人間が、このカモシカに餌でもやったことがあって、
それに味を占めて近づいてきた?と考えてもいいのですが、
このどこか、神の気高ささえ漂わせた顔を思い出すと、
やはり何か、メッセージがあったのではないかと思うのです。
僕が穏やかに話しかけたことで、カモシカも気を許し、
僕にコミュニケーションを求めてきたのだとしたら、
さて僕は、どのように接すれば善かったのか・・・