「ミツバチの羽音と地球の回転」・試写会報告

イメージ 1
 
本日、富山市のサンフォルテにおいて、鎌仲ひとみ監督の新作、
ミツバチの羽音と地球の回転」の完成試写会がありました。
「ぶんぶん通信」№1~№3で見てきた、持続可能な社会を目指す、
北欧などの循環型自然エネルギー政策と、日本の原子力中心の政策が、
社会にどれほど、かけ離れた市民生活をもたらすかがよくわかる、
期待通りに優れた作品になっていたことを、まず報告しておきます。

試写会は、これから上映会を開く予定の人たちと、マスコミ向けで、
小さな会場は、地元テレビ局を含む4社のマスコミ取材があり、
用意された椅子はいっぱいになって、新たに椅子を追加するほどでした。
2時間15分の映画では、上関原発に反対する地元祝島の人たちと、
対応に当たる、住民無視で原子力を推進する役人とのやりとりがあり、
民意を活かす循環型エネルギー政策の、北欧との違いを浮き彫りにします。

北欧で出来た政策転換が、日本では歴史的な政権交代をしても出来ない。
いったい何がこの変革を拒んでいるのか、考える必要はありますが、
鎌仲さんが取材したスエーデンと、日本の現状を比較してみると、
あまりにも大きな違いがあることに、まず驚かずにはいられません。

◆これから生まれてくる人たちのために、経済よりも環境を大切にする。
◆2020年には、循環型エネルギーで脱石油を実現する。
住民投票によって、原子力は近い将来に廃止することを決めている。
◆そうした政策を決める政治家は、ほとんどボランティアである。
◆したがって、政治は常にお金のかからない選挙で政策が問われている。
◆政治は金儲けの手段ではないので、女性の政治参画も進んでいる。
自然エネルギー発電か、原子力発電か、選択して電気が使える。
◆地域にある資源を有効利用して、エネルギーの自給自足を進めている。

まだまだたくさんありますが、これらはすべて住民の意思であり、
お金のかからない政治によって、民意を政策に活かしているのです。
同じ民主主義を掲げた政治の筈なのに、日本の現状を見ると、
民意とは違う政策がまかり通って、お金優先の政策が進められ、
政権交代が起きてさえ、この基本方針は変えられなかったのです。
日本とスエーデンの、このあまりの違いに愕然としてしまうのです。

それでも、いつか日本を、市民の民意で動く国にするためには、
文句を言いながら変革を待つのではなく、自分で動くしかありません。
スエーデンでも、一時期は原子力産業を進めようとしたことはあるけど、
住民投票によって、循環型エネルギーへの転換を決めてきたのです。
同じように民意が示せば、日本だって循環型に変わらないはずはない。
そう信じて、この作品を手がかりに、活動の和を広げたいと思うのです。

ちなみに富山県内では、8月1日に富山市で上映会があり、
8月29日にはウイングウイング高岡で、僕ら主催の上映会があります。
詳しいことは、もう少し日程が近づいてから、改めてご案内します。