わが家のネズミ事情

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住んでいる町や身の回りから、様々な生き物の姿が消えて、
家の中にも、人間以外は滅多に生き物の気配が無くなりました。
昔はどこにいても、蝶やトンボが飛んできて、昆虫も多かったけど、
最近では、カラスかペット以外の生き物を見ることさえ難しい。
こんな時代にも、密かに暮らしを守っているのがネズミたちです。

田畑のネズミは、モグラと一緒で、土の下を穴だらけにするので、
迷惑なことが多いのですが、それでも生物循環の役割を担っている。
問題は、ネズミが増えすぎないようにする蛇が、いなくなったことで、
生態系のバランスが崩れて、ネズミが増えている気がすることです。
それなら家ネズミは、天敵がいなければ増え続けるでしょうか?
実は必ずしもそうではないと知って、何とも不思議な気がします。

わが家には僕がUターンする以前から、家ネズミは住み着いていて、
真夜中に静かにしていると、時々ガサコソと音を立てていました。
だけど特別増える様子もないし、ずっと放置していました。
ところが僕が田畑をして、穀物や雑穀を家に中に置くようになると、
以前よりも活動が活発になったようで、音を聞くことも増えてきました。
生き物の気配が全くないよりは、むじろ安心できる気はしますが。

何年か前から、春先にネズミの活動が活発になることから、
ネズミ算式に増えたりしないかと、心配になったことがあって、
これは少し駆除しないと、僕の生活が危くないか?と思っていたら、
奇妙にも、ネズミの方からゴミ箱に落ちて出られなくなったり、
大きなビニール袋から出られなくなって、そのまま捕まったりで、
適度に数が調整されているような、不思議な感じがありました。

さてもっと不思議なのは、後に残されたネズミの行動です。
すでに何度か経験して、僕自身驚かなくはなっているのですが、
突然仲間のネズミがいなくなった、残された小さなネズミは、
それまで決して僕の前には現れなかったのに、急に出現するのです。
僕を責めたり、復讐をしに来る様子ではなく、むしろとまどい気味に、
仲間がいなくなってパニックになった様子で、さまよい出てくる。

僕が見ていても逃げないどころか、近づいてきて足の上にも乗り、
まるでペットのように、何か言いたげで、寂しそうなのです。
こうなると僕は、とてもそれ以上駆除したいとは思えなくなるので、
ネズミ駆除はそこで終わり、わが家のネズミは絶滅種とはなりません。
あいつも寂しくなったのかなあ、と思いながら共生を続けます。

写真は、わが家のネズミと同じ思われるアカネズミの資料写真で、
このネズミは、通常体長8㎝~12㎝と説明されていました。
わが家のネズミは、8㎝にも満たないほどの小ささで、
仲間が消えて出てきたあと、二日ほどでまた姿を消しました。