五箇山村の豊かさとは?

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南砺市議会議員会派「市民の会」が行っている対話集会、
昨日は五箇山の一部である、平集落で開催されたので、
この機会に、山の人たちの意見を聞きたくて行ってみました。
ちょうど地域の区長さんの集まりに、かち合ってしまい、
参加者は、議員や僕を含めて10人しかいませんでしたが、
積極的な発言で、内容の濃い意見交換がありました。

今回のテーマは三つで、一つめの議員定数や選挙区の話は、
意見を聞くのはいいけど、次の選挙は再来年なので、
今は制度改革よりも、議員の役割を明確にした方がいい。
議会議員の役割を明確にすれば、選挙区や定数は見えてくる。
およそこんな感じで、そうすると住民自治基本条例の内容でも、
行政、議会、住民の役割を明確にすることが重要になります。

次に地域医療のことで、ちょうど平集落の医療関係の人も、
参加して、現状やご自身の意見などを聞かせていただけました。
電子カルテのネット利用などで、山の診療所でも平地と同じ、
今では精度の高い医療活動が出来るようになってはいる。
だけど道路事情もいいし、集落の人は毎日平地へ行くので、
山の診療所は、当初予想したほどには使われてはいない。

この話はもう一つの、山村地域をどう活性化させるかに繋がり、
例えば、利便性に富んだトンネルが出来たことによって、
集落の人口が急激に減っていった事実が、取り上げられました。
これは考えてみれば、もともと利便性を求める人であれば、
山に住むよりも商業地に住む方が、便利なのは当然なのです。
山間地域は交通が便利になればなるほど、人は出ていってしまう。

それでは、こうした不便な山間地に未来はないのか?となって、
あらためて五箇山村はどんな場所か、みんなで考えてみると、
雇用による収入の場はないけど、暮らしを豊かにする自然がある。
医療対応ばかりでなく、人々の助け合う気持ちが密にあって、
静かに人間的繋がりの中で暮らしたい人には、適地であること。
忙しすぎる時代から離れて、静かに暮らしたい人には向いている。

こうした特徴をうまくアピールして、これを魅力に思う人に、
来てもらって、新しい生活者になってもらえばいいのではないか?
一過性の観光客目当てのイベントに、膨大な予算を使うよりも、
こうした移住者への、生活サポート体制を充実させることで、
五箇山村の未来は、決して暗くないだろう!と話し合われました。
そこで初めて、世界遺産にまでなった地域の文化が活きるのです!