バルセロナから

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実際には会ったことのない知り合い?なのですが、
バルセロナから日本へ里帰りした時に、雪が積もって、
僕のブログに雪だるまの写真があったことから、
子どもたちが、生まれて初めて雪だるまを作ったようです。
送っていただいた3枚の写真に、説明はなかったけど、
見ていると、少し物語が見えてきました。

上の1枚目の写真では、夜のうちに雪が積もったので、
ベランダで、雪だるまを作ってみることにしたのでしょう。
出来上がった雪だるまには、朝までにさらに雪が降って、
雪だるまは、うっすらと雪化粧をして形がぼやけています。
その雪化粧を払って、きれいに形を整えたのも束の間、
昼近くにはベランダの雪も溶けて、溶けていく雪だるまです。

雪だるまは、英語で言えばスノー・マンでしょうが、
雪が降る国だからと言って、子どもたちが作るとは限らない。
これも一つの文化がなせる技のようなものでしょうから、
初めて作った彼らにしてみれば、忘れられない思い出でしょう。
これで日本を好きになってくれたら、いいなあ!と思います。
日本の自然に根ざした遊びこそ、日本文化の魅力です。

いつまでも形を維持しないで、水に流れて消えていく。
そのはかなさを良しとして、はかないが故に愛でてみる心。
この心意気を持って見れば、自然界はみな愛すべきもの。
どんなものでも大切にして活かしながら、節度を持って生きる。
はかなさの中に安住を得たのは、自然界全体の役割を知って、
循環輪廻の世界観があったからなのかも知れません。

果てしなく物とカネを追い求める世界にあっては、
切りがない故に全容もなく、全容がなければ見極めもない。
安らかに生きたければ、追い求めてばかりいないで、
今あるものを、存分に味わい活かすことが大切なのだと、
この消えゆく雪だるまは、教えているのかも知れませんね!
今頃はバルセロナに戻って、雪だるまを懐かしんでいるのかも。