「沖縄教育出版Ⅰ」

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株式会社インフィニティの『心を育てる』感動コミックVOL.5は、
~全員主役の感動創造企業企業~「沖縄教育出版Ⅰ」と言うものでした。
毎日1時間以上の、日本一長い朝礼をする会社の、考え方とは何か?
それは決して、金儲けや売り上げ目標の話を、延々とするわけではなく、
パートも正社員も同じように、一人の人間として何かを発表する場であり、
積極的に仕事をする人間性を育てるための、貴重な場になっていたのです。

こうした考え方は、社長である川畑保夫さんの方針なのですが、
彼がどうしてそうした考えを抱くようになったか?の物語から始めて、
教育出版と言う社名なのに、健康食品や化粧品を売っている理由を紹介。
順を追って読んでいくと、仕事を単なるおカネ稼ぎの作業とは考えないで、
人間性を育て合う、メダカの学校としての教育を大切に考えるからだと、
説明されており、その具体的な様子が、いくつも紹介されているのです。

元々営業のトップセールス男が、沖縄を紹介する教育出版の会社を立ち上げ、
それも順調に売り上げを伸ばしたところで、突然の腎臓ガンに襲われます。
死を意識していたところから、手術や奥さんの看護によって元気になり、
人間は健康が一番だと気付いて、健康食品の開発と販売を始める。
と同時に人の人間性を育てることの大切さに気付いて、挨拶から実践し、
トイレ掃除を全員で大切に心がけるような、社風をも築いていくのです。

午前9時からの全員朝礼では、手話の挨拶や、全身を使った柔軟体操、
みんなで肩もみをしたり、天突き体操で「わっしょい」と大声を上げたり、
参加した全員が、活気ある状態になるように、1時間かけての朝礼なのです。
しかも全員対等参加なので、琉舞を踊る人や、コントをする人までいる。
考えようによっては、沖縄の明るさをそのまま活かしていると言えるのです。
読んでいて僕は、沖縄の人たちが集まって楽しんでいる風景を思いました。

だけどこれは、宴会ではなく、れっきとした職場での朝礼なのです。
参加者全員が「自分が主役」になることで、客との対応にも慣れていくし、
明るく振る舞う手がかりを持つことで、スムーズに仕事が始まります。
しかもこの全員対等の精神を貫くため、全員肩書きではなく「さん」で呼ぶ。
障害を持った人には、無理に能率を求めないで、家族のように接していく。
こうした人間性での信頼関係が、会社の業績まで伸ばしているとのこと。

不況だとか景気だとかに左右されない、人に必要とされるものを作って、
顧客リストをしっかり管理しながら、人間性をつなぐことで売り上げを伸ばし、
さらには、売り上げを度外視した人間関係まで育ててしまう企業なのです。
僕自身はこうした“元気”には距離を置きたい気持ちもありますが、それでも、
おカネより人間性を大切にする企業理念には、深く共感することが出来ます。
こうした企業の在り方を、多くの人に知ってもらえる貴重な本だと思いました。



インフィニティの「沖縄教育出版Ⅰ」は、↓こちらからどうぞ。
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