ボリビア多民族国家から

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連続講座「外国人の目から見る富山」で、今回の講師は、
ブラジル、ペルー、チリ、パラグアイ、アルゼンチンに囲まれた、
海のない国「ボリビア多民族国家」からやって来た男性でした。
日本へ来たきっかけは、ボリビアで知り合って結婚した女性が日本人で、
そのまま日本に暮らすようになったとのことですが、まだ2年目です。

かなりたどたどしい日本語で、本人もしゃべるのがもどかしそうで、
それでも一生懸命に、ボリビアの踊り好きな民族性を話してくれました。
たくさん用意してくれた資料映像も、多くは民族衣装の踊る姿で、
カーニバルと思われる、大勢の人が踊る写真はいかにも南米の姿です。
一年中毎日何処かで踊りの集まりがあるというのは、わかる気がします。

例によって、日本へ来て驚いたこととしては電車の中の静けさで、
ボリビアではバスを待つ人さえ、みんなお喋りをしているとか。
じっと押し黙っている日本人は、最初は怒っているように見えたとか。
そして運転免許を取ろうとしたら、試験の言葉が普通の日本語ではない、
いわゆる法律用語の言い回しが、まったくわからなくて困ったとのこと。
言われてみれば、日本では行政用語も特殊な言い回しが多いですね!

ジャガイモやトウモロコシを、毎日たくさん食べていると聞けば、
食生活が単調な印象があるけど、ジャガイモの種類だけでも200種以上で、
日本では見たことのない、乾燥ジャガイモを戻して使う料理もある。
36民族が、それぞれの文化を大切にして、公用語の数も4つあります。
交通事情や都市部の治安はあまりよくないようで、なにしろ泥棒が多く、
うっかり車を止めて1時間ほど離れていると、タイヤさえ盗まれるとか。

そもそもボリビアの道路事情はよくなくて、バスなどないところもあり、
それに比べて、日本の道路がきれいなのには驚いたとのことでした。
たどたどしい日本語の彼が、時間を持て余して取り出したのがこの楽器。
これは12弦ギターを小さくしたような、チャランゴと言う楽器で、
彼はこれを上手に弾きこなして、何曲か紹介してくれました。

最近国際的にも話題になった、先住民族エボ・モラレス大統領の政策は、
今年1月に新憲法を制定して、先住民の権利拡大を目指していますが、
ボリビアの国土は、貴重な鉱物資源に恵まれていると言われています。
踊りや歌が好きで明るい国民性の彼らが、モラレス大統領の下で、
多民族が活き活きと踊り続けられる、国造りをして欲しいと思いました。